じゅくちょー

「時間、足りんかった。」
テストの日の夜、英語のふり返りで、全員がそう答えました。
ところが戻ってきた答案は、最後の問題まで埋まっていました。落としたのは、急いで「聞こえた単語」を選んだところです。

10月7日に行われた、令和8年度(2026年度)第1回基礎学力テスト。

英語は、一問ずつは易しいのに、全員が時間に追われた回でした。

答案を見ると、空欄はほとんどありません。急いだぶん、放送や本文と同じ単語の入った選択肢を選んで落としていました。

もう一つ、書く問題では、英文を文として組み立てるところで点を落としています。

5教科まとめての雑感は、前の記事に書きました。

落とし方は、三つの学習のどれから来たかで読むと、見通しがよくなります。字面だけの丸暗記。○がつくことだけを目的にした作業。根拠を見つけずに何となく選ぶ解答。

5教科をまとめた見方と、第2回までの2週間の予定は、第2回までにやることの記事に書きました。この記事では英語だけを、大問ごとに見ていきます。

一問ずつは易しい。でも、量が多い!?

まず、骨組みです。

大問中身配点
1〜3リスニング(対話・メモの空所・留守番電話・ALTの話・英文1文で答える)26点
4語の選択・対話の応答・並べかえ21点
5対話と日本語の案内(補充・応答・英文1文)13点
6スピーチ(段落の要点・主張)と英作文13点
7長文(英問英答・空所・1語抜き出し・内容一致)27点

7つの大問で100点。例年どおりの形です。

『つばさ』では、一問ごとに「難しさ」を1〜5でつけています。

今年の英語は、いちばん易しい「1」が17問、「2」が11問、「3」が1問。「4」「5」は0問でした。

記号で選ぶ問題も61点分あって、令和6・7年度の55点より多い。

問題だけ見れば、点が取りやすい回です。

それなのに、全員が時間に追われた。

理由は、読む英文の量です。

大問4〜7の英文を数えると、およそ1,440語。令和6年度より約140語、令和7年度よりも少し多い量でした。

第1回の「読む英文の語数」と「平均点」(令和2〜7年度) 58点53点48点43点 1,300語1,400語1,500語 横=大問4〜7の英文の語数 縦=平均点(調査校平均) 令和8年度 1,441語 (平均点は集まり次第) 令和6(1,299語・57.9) 令和7(1,407語・57.1) 令和2(1,356語・54.1) 令和3(1,398語・54.0) 令和5(1,442語・49.7) 令和4(1,476語・44.8) 語数が多い年ほど、平均点が低い向きに並んでいます。回の数が少ないので、目安として見てください。

過去6回の第1回を並べると、英文が多い年ほど平均点が低い向きに動いてきました。

令和8年度は、いま集まっている学校の平均を見るかぎり、令和6・7年度より低く、語数がほぼ同じ令和5年度に近い所に来そうです。

量が多いうえに、最後の大問7は、設問の順番と本文の順番がそろっていません。

前の段落に戻る問題が2回あり、最後の問題で本文全体をもう一度見る。本文を2〜3回行き来する作りです。

ただ、答案を見るかぎり、時間切れで白紙になった問題はほとんどありませんでした。

時間に追われた結果は、急いで選んだ答えのほうに出ています。

放送や本文と同じ単語が入った選択肢を選ぶ。語を書く問題に記号を書く。

じゅくちょーが国語でも英語でも言っている、「設問が先、本文はあと」と「似ている英文ではなく、同じ意味の英文を選ぶ」。

今回は、この2つを急いでいるときにやれたかどうかが、そのまま点に出ました。

大問ごとに、どこで分かれた!?

ここからは大問ごとに。

落としやすい一問は、「設問の注文→本文(放送)の根拠→設問の言いかえ」の順で深く見ます。

ほかの問題は、表にまとめました。

大問1〜3 リスニングは、「聞こえた単語」で分かれた!?

問内容答え落とす一手
1(1)(a)二人が何について話しているかエ(イヤホン)music からピアノを選ぶ。物の名前は放送に出ない
1(1)(b)コウタと同じやり方で学ぶとはウlike you の「あなたと同じやり方」を聞き流す
1(2)(a)メモの空所=教える教科ア(理科)「私に教えて」をメモの「アンに教える」に直せない
1(2)(b)メモの空所=持っていく物イ(ペンと教科書)聞こえた物を全部入れた選択肢を選ぶ
2(1)留守番電話=交通手段と待ち合わせの時刻イ(車・1時)But の前のバスを選ぶ。着く時刻と会う時刻を取りちがえる
2(2)ALTの先生の話に合う英文ウ放送と同じ three months ago が入った選択肢を選ぶ
3質問に英文1文で答える(例)I like summer the best because 〜.the best が抜ける。理由を別の文にする

英語で点を落とした所を数えると、いちばん大きいのがこのリスニングでした。

聞こえた単語は、ほとんど聞き取れています。

落とすのは、聞こえた単語に引かれて選ぶときです。

いちばん分かりやすいのが、2(2)です。かなり多くの生徒が間違えました。

設問の注文=ALTの先生の話の内容に合う英文を、4つから1つ選ぶ。

放送の根拠=先生がお母さんと夜に歩いている話。歩き始めたのが3か月前で、楽しめるようになったのは、その1か月あと。

設問の言いかえ=まちがいの選択肢の一つに、放送とまったく同じ three months ago が入っています。

同じ言葉が聞こえたので「これだ」と選ぶ。急いでいるときほど、こうなります。

正解のウは、「ときどき新しい場所に行って、新しい店を見つけるのがリラックスになる」という最後の部分の言いかえ。

放送と同じ言葉は、一つも入っていません。

同じ言葉が入っている選択肢ほど、中身を確かめる。英語でも、言いかえを当たり前にするのです。

1(2)(b)も同じ筋です。

テニス、ラケット、ボール、ペン、教科書。どの単語も聞き取れます。

だから、聞こえた物を全部入れた選択肢を選びたくなる。

でも、ラケットとボールは公園にあって使えるので、持っていく物には入りません。

最後の only を聞き落とすと、ここで落とします。

2(1)は、「〜するつもりだった」のあとに But。

But のあとが、いまの予定です。時刻も3つ出るので、「着く時刻」と「会う時刻」を先に分けて構えます。

大問3の英文1文は、季節と理由の両方を聞き取れていました。

落とすのは、I like summer the best because 〜. の the best が抜けるところです。「一番好きな季節は?」の「一番」を、文に入れます。

大問4・5 文法と対話は、「動詞」で分かれた!?

問内容答え落とす一手
4(1)(a)家にある物をジムへエ(bring)take と迷う
4(1)(b)30年前の本、but まだ役立つウ(old)but の前後の向きを読まない
4(2)(a)〜(c)対話の応答・3問エ・イ・ア答えの文から逆にたどらない
4(3)(a)並べかえ=make+人+形容詞イ→エ→ア→ウ過去の第1回に無かった形
4(3)(b)並べかえ=be known toイ→ウ→ア→エby にする
5(1)①補充=朝からずっと探しているI have been looking for 〜現在進行形や過去進行形にする
5(1)②補充=受け取るのに何か要る?(例)Do I need anything to get my bag?動詞の need を補わない
5(2)対話の応答エCan you help me? の言いかえに気づかない
5(3)案内で、対話にまだ出ていない情報を英語1文で(例)The lost and found office is open from eight a.m. to five p.m. on weekends.主語や前置詞で文が崩れる

大問4の語の選択と並べかえは、ほとんどの生徒は正解しています。

並べかえの「make+人+形容詞」は、これまでの第1回には無かった形でしたが、ここも取れていました。

点が割れたのは、大問5の書く問題です。5(1)の①と②は、どちらもかなり多くの生徒が間違えました。

深く見るのは、5(1)②の補充です。

設問の注文=対話の空所に、足りない語を補って文を完成させる。枠には anything だけが示されている。

本文の根拠=次の返事。学生証を持ってこなければならない、と答えている。

つまり前の人は、「受け取るのに、何か必要?」とたずねたのです。

大問5(1)② 補う語は2つ。まず、動詞 Do I need anything to get my bag? ① Do I のあとに動詞がない → 次の返事(学生証が要る)から「必要?」=need ② anything と get のあいだ →「受け取るために」=to(不定詞) 「Do I anything to get my bag?」は、動詞がないので文になりません。補ったら、Do I のあとを読み直す。

答えの形=Do I need anything to get my bag?(採点基準の例)。

落とし方で多かったのは、anything を枠に入れたまま、Do I anything to get my bag? と書いてしまうことでした。

Do I のあとに動詞がありません。文になっていないので、点になりません。

補う語が2つあることより先に、「この文には動詞があるか」を見る。ここが分かれ道でした。

5(1)①は、朝から今も探し続けているので、現在完了進行形の have been looking。

I am looking や I was looking と書くと、「朝からずっと」が消えて点になりません。

形を知っているかどうかの問題です。現在完了進行形の形を、もう一度入れ直す所です。

5(3)は、「対話でまだ話していない情報」を選ぶ注文で、情報そのものは選べていました。

落としたのは英文の作り方です。主語が「英語」や「事務所」になる、in と at the を取りちがえる。

案内の項目に、対話で出たものから×をつけて残った情報を、「主語+動詞」から組み立てます。

大問6 スピーチと英作文は、「文になっているか」で分かれた!?

問内容答え落とす一手
(1)段落のまとめの位置イFor example の前にまとめがある
(2)スピーチの主張ウI learned that の文を見落とす
(3)英作文=卒業したら何に挑戦したいか(15〜30語)(例)I want to join 〜.+理由主語と動詞がかみ合わない。a や複数形、つづり

(1)(2)の読み取りは、ほとんどの生徒は正解しています。

英作文は、ふり返りでほとんどの生徒が「語数まで書けた」と答えてくれました。

書く力は、ちゃんとついてきています。

そのうえで、答案で引かれていた減点は、大文字やピリオドではありませんでした。

my graduate のように主語と動詞がかみ合わない、a が抜ける、sport の複数形、junior のつづり。

採点基準では、条件を満たしたうえで、間違い1つごとに減点です。

大問6(3) 英作文(15〜30語)は、2文の型で届く 1文目=したいこと(I want to 〜.) I want to join the soccer club in high school. 10語 2文目=理由や中身 Playing a new sport with new friends will be a lot of fun. 13語 合計 23語(採点基準の例)。1文だけだと10語前後で15語に届かない ✓主語と動詞で文になっているか ✓a・the best などの決まった形 ✓つづり(junior・every) 間違い1つごとに減点。答案で引かれていたのは、この3つでした。書き終えてから見直す時間を残します。

「卒業したら」なので、これからのこと。I want to 〜. で1文目を書き、2文目に理由を足せば、15語に届きます。

書き終えてから、文ごとに主語と動詞を指でおさえる。a・the best のような決まった形と、つづりを見る。

この見直しに1分残しておく。それだけで、7点のうち何点かが戻ります。

大問7 長文は、「同じ意味の文」を探せたかで分かれた!?

問内容答え落とす一手
(1)(a)英問英答=エミは毎朝早くに何をしているかShe takes care of cows.本文を写す。She+動詞の形で答えない
(1)(b)英問英答=Yes/NoYes, they did.主語を取りちがえる
(2)空所の発言イ(What does it mean?)「わからなかった」の後の流れを読まない
(3)本文から1語showエミの段落の learn を書く
(4)きっかけア前の段落の終わりに戻らない
(5)①②最後の段落の語と、たずねる文thinking・ウ①に記号を書く(注文は本文の1語)
(6)内容に合うもの2つイ・エ町と田舎が入れかわった選択肢を選ぶ

いちばん時間を使う大問で、点を落とした所もリスニングの次に大きい大問です。

深く見るのは、(3)の「本文から1語」です。かなり多くの生徒が間違えました。

設問の注文=「エミは、町から来た多くの人に自分の仕事を[ ]できるので、EKKA でうれしい」の[ ]に、本文から1語を抜き出す。

本文の根拠=エミの段落に、「町の人がここで学べるからうれしい」という発言があります。

だから、learn と書きたくなります。

でも、learn は町の人の側の動きです。

設問の言いかえ=空所の文の主語はエミ。エミは牛の世話をしている田舎の人で、見せる側。

大問7(3) 同じ場面でも、だれの側の動きかで語がちがう 町から来た人 learn 学ぶ側(エミの段落にある語) 田舎の仕事 田舎の人=エミ show 見せる側(第2段落の説明にある語) 学ぶ 見せる 空所の文の主語はエミ:「エミは、町の人に自分の仕事を[   ]できるのでうれしい」 「うれしい」の理由はエミの段落にあるが、そこにある learn は町の人の動き。向きを確かめると、答えは show。

見せる側の語は、エミの段落にはなく、第2段落のトムの説明にあります。答えは show。

「エミが、町の人に、仕事を□する」と日本語に言いかえてから探せば、learn では向きが逆だと気づけます。

似た文を探すのではなく、同じ意味の文を探す。英語の言いかえの、いちばんの練習になる問題でした。

(1)(a)の英問英答も、かなり多くの生徒が間違えました。

中身は分かっています。落としたのは、答えの形です。

Cows need care every day. のように本文を写す、To take care of cows. のように主語を置かない。どちらも、問いに答えた文になっていません。

質問が What does Emi do なら、答えは She + 動詞。主語を She に決めてから、動詞を takes care of と置く。

(5)①は、本文から1語を書く注文に、記号を書いた答えがありました。

急いでいると、前の問題と同じ形だと思って記号を書いてしまう。注文の「1語」に印をつけるだけで防げます。

(6)の内容一致は、町と田舎が入れかわった選択肢を一つ選んでしまう形が目立ちました。

設問を先に見ておけば、本文を読みながら「この段落はイの話だ」と当てていけます。

予想は、当たった!?

試験前の英語の傾向と対策で書いた予想の、答え合わせです。

予想結果
7つの大問当たり
知識の問題(大問4と5の一部)で27点当たり
リスニング25〜26点当たり(26点)
文法の本命=現在完了当たり(現在完了進行形)
文法の対抗=不定詞当たり(anything to)
文法の大穴=接続詞、動詞+人+to出ず

本命と対抗が、どちらも出ました。

形の変化もあります。大問1はメモの空所を選ぶ問題に、大問2は2問に、大問5はチラシではなく日本語のウェブサイトの案内になりました。

並べかえの「make+人+形容詞」は、過去の第1回には無かった形です。消さずに残して、次に生かします。

第2回(11月11日)までに、英語でやること!?

今回の英語で落とした点は、二つに分かれます。一つは、リスニングと長文で、放送や本文と同じ単語の入った選択肢を、根拠を確かめずに選んだもの。もう一つは、書く問題で、主語と動詞がかみ合っていない英文を、そのまま出したものです。

やることは三つ。どれも「〜のときは、〜する」の形です。

  • 一つ目、設問を読んだときは、何が問われているかを日本語で一言メモし、「1語で」「記号で」に□をつける。本文はそのあとです。語を書く問題に記号を書くと、分かっていても0点です。
  • 二つ目、放送や本文と同じ単語が入った選択肢には、「?」をつける。同じ単語は根拠ではありません。本文に戻って、誰が・いつ・何を、が同じかを一つずつ指でおさえる。正解の選択肢を見つけたら、本文のどの言葉の言いかえかを線で結ぶ。learn と show のように、向きが変わる言いかえもあります。
  • 三つ目、英文を書いたときは、主語に下線、動詞に波線を引く。下線を引いたら、一人称(I・we)か、二人称(you)か、三人称(he・she・it・they・人の名前)かを決める。三人称の一つで今のことなら、動詞に s。波線を引いたら、be動詞か一般動詞かを決め、次にどの形か(have been 〜ing・want to 〜)、最後にいつのことか(今・過去・これから・ずっと続いている)を決める。波線が引けない文は、動詞がない文です。need を入れて、もう一度引きます。

できたかどうかの見分け方。書いた英文のすべてに、下線と波線が一本ずつあるか。下線の人称と、波線の s・時制が合っていれば、文法の減点は消えます。残るのはつづりだけです。

過去問を解いたら、×を次の5つに分けてください。×の横に番号を書き、「本当は何をすればよかったか」を一文で書きます。

×の中身英語では、こういう×次から
① 字面で書いたtakes の s を落とした・本文の them をそのまま写した・I am looking と書いた主語に下線→人称。動詞に波線→形と時制
② 手順を飛ばした補う語を1つで終えた(Do I anything 〜)・1文で終えて15語に届かなかった波線が引けるまで動詞を入れる。2文の型(したいこと+理由)
③ 何となく選んだthree months ago が聞こえた選択肢・local farmers が入った選択肢「?」をつけて、誰が・いつ・何を、を本文で照らす
④ 注文を読み落とした語を書く問題に記号を書いた・「1語で」設問を先に読み、注文に□
⑤ 知らなかった現在完了進行形(have been 〜ing)の形形を、意味(朝からずっと続いている)と一緒に入れ直す

どの番号が多いかで、第2回までにやることが決まります。

5教科をまとめた手順と、2週間の予定は、第2回までにやることの記事に書きました。

平均点は、学校ごとに発表されます。

集まったものから、年度別の平均点のページにまとめていきます。

じゅくちょー

答案が返ってきたら、×の選択問題を一つ選んで、聞いてみてください。
「この答えを選んだのは、どうして?」
「同じ単語があったから」と返ってきたら、それが今回の点数の理由です。解き方の順番を一つ変えるだけで、戻る点です。

答案を持って、どこで落としたかを一緒に数える学習相談を、公式LINEでの学習相談で受け付けています。

徳島の国語英語専門塾『つばさ』は、第2回に向けて、一人ひとりの「落とした一手」を探していきます。

ちゃん♪ちゃん♫

徳島市で「読解力」を育てる国語専門塾つばさ

この記事を読んだ保護者の方へ

徳島国語英語専門塾つばさは、徳島市で小学生(小4~小6)から「読解力」を育て、基礎学力テスト・上位公立高校受験を経て、大学受験まで一貫指導する専門塾です。