じゅくちょー

問題冊子が、ようやく手元に戻ってきました。
5教科ぶん、一問ずつ解き直してみると、生徒たちの「簡単だった」と「点が取れなかった」が、同じ場所から出てきていることが見えてきました。

10月7日に行われた、令和8年度(2026年度)第1回基礎学力テスト。

当日の手応えは、前回のファーストインプレッションの記事でお伝えしました。

今回は、戻ってきた問題冊子と採点基準を読みこんでの、全教科の雑感です。

試験前に出した予想が、どこで当たって、どこで外れたのか。

外れたところも、そのまま書きます。

今日は、そんなお話です。

5教科とも「簡単」だったのに、点が伸びない!?

5教科の問題を一問ずつ見ていくと、まず言えることがあります。

どの教科も、問題を読んで「何を聞かれているか分からない」という難しさは、低めの回でした。

生徒たちの「簡単だった」という感想は、外れていません。

それでも、点は思ったほど伸びない。

その理由は、教科ごとにまったく違う場所にありました。

国語は、書き方の条件。

数学は、図を描かずに立てた式。

英語は、英文の量と時間。

社会は、すぐそばにある似た言葉。

理科は、計算の「何で割るか」。

「分かったのに点にならない」の五冠王です(笑)

教科ひとことで言うと落としやすかった所次回へ
国語読むのは易しい。書き方の条件が重い小説の抜き出し(一字ずれると点にならない)抜き出しは、数えたあとに始まりと終わりを指で押さえる
数学大問1は素直。重いのは連立方程式の文章題反対向きに走る2人の「間の道のり」式の前に図を描き、道のりを書きこむ
英語一問ずつは易しい。英文の量が多い大問7の、本文を何度も行き来する設問後半の大問に入る時刻を先に決める
社会時差の計算なし。素直な問題が多い問題文の中にある「似た言葉」を書いてしまう答える前に、注文の言葉にもう一度線を引く
理科基本どおりの出題が多い濃度の計算で、割る数を取り違える割る前に「何の質量で割るか」を書く

ここからは、教科ごとに一つずつ見ていきます。

教科ごとに、どこで落とした!?

国語は、「書き方の条件」で落とした!?

まず、出題の形が大きく変わりました。

記号で選ぶ問題は、令和6・7年度の36点から、今年は17点。

半分以下です。

その代わりに、自分で書く抜き出しと記述が、合わせて25点(令和7年度)から48点に増えました。

記号の問題は、迷っても何かを選べば手応えが残ります。

抜き出しや記述も、「場所は見つかった」「中身は分かった」という手応えは残ります。

ところが、条件が一つ合わないと点になりません。

落としやすかったのは、小説の抜き出しです。

5問15点の抜き出しに、採点基準の「同意可」がひとつもありません。

たとえば最初の問題は、「アメンボとカメムシが仲間」の十二字を抜き出す問題でした。

中身はすぐに分かります。

でも、似た言い方が本文の別の場所にもあって、そちらは十三字や十一字。

字数を数えなければ、気づけないのです。

次回へは、抜き出しは数えたあとに、始まりと終わりの字を指で押さえて確かめる。

これだけで拾える点が、きっとあります。

予想は、大問一の文法・語句が外れました。

本命の表現技法・文学史、対抗の品詞・活用、大穴の画数・部首・音訓は、どれも出ていません。

出たのは、文節どうしの関係(補助の関係)でした。

漢字の読み書き4問ずつ、古文と現代仮名遣い、作文15点・二段落・二百〜二百六十字、行書は、予想どおりです。

数学は、図を描かなかった一問で落とした!?

大問1の小問12問は、教科書どおりの素直な問題が並びました。

重かったのは、大問4の連立方程式の文章題です。

当日のふり返りでも、全員がここに印をつけていました。

池のまわりを2人が走る問題で、同じ向きに走るときと、反対向きに走るときの2つの場面から式を立てます。

落としやすかったのは、反対向きのほうです。

図を描かずに、2人の間の道のりを、問題に出てくる100mのまま式に入れてしまう。

実際には、反対側を回るので、2人の間は2000mです。

池のまわりがkmで書かれているのに、分速はmで答えるので、単位の直し忘れも重なります。

続く大問4の最後の問題(何回出会うか)は、今回いちばん手数の多い問題でした。

最初の1回を数え忘れやすい作りです。

次回へは、文章題は式の前に図を描いて、道のりと時間を書きこむこと。

式は、図を写すだけにしておくのです。

予想は、外れました。

毎年入れ替わる1題は、本命の確率でも、対抗の文字式の利用でもなく、データの活用(度数分布と箱ひげ図)でした。

確率は、大問1の小問に1問だけです。

大問1の12問、一次関数の大問、合同の証明の大問、連立方程式の文章題という「必ず出る枠」は、予想どおりでした。

英語は、英文の量で落とした!?

一問ずつを見ると、易しい問題が多い回です。

記号で選ぶ問題も、令和6・7年度より多くなっていました。

それなのに、当日のふり返りでは全員が「時間が足りない」と答えています。

理由は、読む英文の量です。

大問4〜7の英文は、およそ1,400語。

令和6年度より約140語多く、令和7年度よりも少し多い量でした。

落としやすかったのは、大問7の長文です。

設問の順番と本文の順番がそろっていないので、前の段落に戻る問題が2回あり、最後の問題で本文全体をもう一度見ます。

本文を2〜3回行き来することになるのです。

その最後の問題(内容に合うものを2つ選ぶ・6点)は、時間が残っていないと、6つの選択肢を本文に当てきれません。

次回へは、後半の大問に入る時刻を、試験の前に決めておくこと。

時計を見る場所を、先に決めておくのです。

予想は、当たりました。

大問4の並べかえと大問5の補充で問われる文法は、本命の現在完了(現在完了進行形)も、対抗の不定詞も出ています。

大穴の接続詞と「動詞+人+to」は出ませんでした。

並べかえでは、「make+人+形容詞」という、過去の第1回には無かった形も出ています。

社会は、すぐそばの「似た言葉」で落とした!?

時差を求める問題が、一つもありませんでした。

複雑な問題も、ほとんどありません。

落としやすかったのは、問題文の中に見えている「似た言葉」です。

明治政府が産業を育てようとした政策を漢字4字で答える問題。

下線部の「富国強兵」も漢字4字なので、そのまま書きたくなります。

でも、聞かれているのは産業の政策なので、答えは殖産興業。

条件に合って見えるからこそ、引っかかるのです。

もう一つ、完答と並べかえが8問17点ありました。

一部が合っていても、点にはなりません。

次回へは、答える前に、注文の言葉にもう一度線を引くこと。

「何について」「何字で」を確かめてから書くのです。

予想は、半分当たって、半分外れました。

地理3題と歴史3題で公民なし、世界の姿、明治は予想どおり。

日本の諸地域は、本命の九州と中国・四国が出て、大穴の東北も出ました。

外れは、時差の計算です。

令和1〜7年度の第1回で7年中5年出ていましたが、今年は出ませんでした。

対抗の中部も、地方としては問われていません。

理科は、「何で割るか」で落とした!?

8題・4分野2題ずつという形は、予想どおりでした。

基本どおりの問題が多い回です。

落としやすかったのは、水溶液の濃度の計算です。

とけ残りをろ過したあとの、ろ液の濃度を求める問題でした。

割る数は、ろ液の質量です。

ところが、水の質量と溶質の質量を足して割ったり、入れた食塩の量をそのまま使ったりしやすい作りになっていました。

次回へは、割り算の前に「何の質量で割るか」を一言書いてから計算すること。

予想は、8枠のうち3枠が本命どおりでした。

地学の雲のでき方と地震、化学の状態変化・蒸留です。

化学のもう一つの本命(金属の酸化)は出ず、水溶液の濃度が出ました。

生物は2枠とも対抗(植物の分類、刺激と反応)が出ました。

物理は、本命の凸レンズ・静電気が外れ、電流と磁界、力とばねが出ています。

予想は、どこまで当たった!?

試験前に出した予想の答え合わせを、表にまとめます。

教科予想どおりだった所外れた所
国語漢字の読み書き、古文と現代仮名遣い、作文の条件、行書大問一の文法・語句(出たのは補助の関係)
数学大問1の12問、一次関数、合同の証明、連立方程式の文章題入れ替わる1題(出たのはデータの活用)
英語7題の形、知識の配点、文法の本命(現在完了)と対抗(不定詞)大穴(接続詞、動詞+人+to)
社会地理3題と歴史3題、世界の姿、明治、九州と中国・四国時差の計算、中部
理科8題の形、地学2枠、化学の状態変化・蒸留、生物の対抗2つ物理2枠、化学の金属の酸化、生物の本命2つ

外れた予想も、消さずに残します。

次の予想は、この外れも数に入れて出し直します。

第二回までに、何をする!?

第二回基礎学力テストは、11月11日(水)です。

5教科を並べてみると、今回の第一回は「知っているのに、点にならない」問題が多い回でした。

ということは、新しく覚えることを増やす前に、点にする手順を一つ足すだけで、取り戻せる点があるということです。

抜き出しは、指で押さえる。

文章題は、図を描く。

長文は、入る時刻を決める。

社会は、注文に線を引く。

理科は、割る数を書く。

どれも、今日から練習できることです。

平均点は、学校ごとに発表されます。

集まったものから、年度別の平均点のページにまとめていきます。

教科ごとの詳しい解説は、国語から順に記事にしていきます。

試験前に書いた英語の傾向と対策などの記事と読み比べてみるのも、おもしろいかもしれませんね。

答案が返ってきたら、どこで落としたかを一緒に確かめる学習相談を、公式LINEでの学習相談で受け付けています。

徳島の国語英語専門塾『つばさ』は、第二回に向けて、一人ひとりの「落とした一手」を探していきます。

じゅくちょー

知っているのに落とした点は、いちばん取り戻しやすい点です。
第二回まで、一緒に積み上げていきましょう!

ちゃん♪ちゃん♫

徳島市で「読解力」を育てる国語専門塾つばさ

この記事を読んだ保護者の方へ

徳島国語英語専門塾つばさは、徳島市で小学生(小4~小6)から「読解力」を育て、基礎学力テスト・上位公立高校受験を経て、大学受験まで一貫指導する専門塾です。