『基礎学の国語からみる、読解選択問題の解法とは!?(2)』
大学入試共通テストまで、あと137日!
公立高校入試まで、189日!
さて、策問者の意見や抽象語を省いた文章を
もう一度見てみましょう。
ア:文学作品をうつしとった翻訳ならば、原文の価値は失われないということ。
イ:文学作品は、翻訳によって、世界中に通用する文学になるということ。
ウ:文学作品は、翻訳されて世界中に読まれて、その真価が発揮されるということ。
エ:文学作品を翻訳すれば、翻訳学者や作家がその作品の価値を認めてくれること。
もちろん、答えは「ア」になりますね。
「イ」は、翻訳されて世界に通用するなら、全ての作家が自分の作品を翻訳しますよね?
論理の飛躍です。
「ウ」は、逆ですよね?
真価が発揮されているからこそ、翻訳されて世界中で読まれるはずですから。
「エ」だとするなら、翻訳したもの勝ちになってしまいます。
これも論理の飛躍です。
と、このように
「作者の意図系」「文章の特徴系」の問題は、
意見と抽象語を省いて考えることで
解答が分かるようになっているのです。
それは読み手によって感じ方が違う以上、
抽象的な言葉や策問者の意見は解答の根拠にならないからです。
抽象語は、「受けによって意味が変わってしまう言葉」であったり
「定義が人によって異なるような言葉」であったりします。
解答の根拠になるはずがありませんよね。
ですが、生徒たちの多くは「作者の意図系」「文章の特徴系」の問題を
難しいと感じてしまうのです。
それは、選択肢がどれも「答えっぽい」からに他なりません。
つまり、意見や抽象語は受け手によって感じ方が定まらず、
「この言葉はこういう意味としても考えられるよな〜」
と考えてしまえば、全てが答えになり得てしまうからなのです。
解き方・考え方さえ分かってしまえば、
答えの導き方はちょろいものです。
むしろ、本文を読まずに解答できる場合が多いことも
これ系の問題にはメリットとなります。
みんなが間違ってしまう問題でもあるからこそ、
ここで確実にニヤニヤしながら解答を根拠を持って
選ぶことができれば、その差は大きくなることでしょう。
さぁ、第一回基礎学まであと約一ヶ月です。
国語も対策をすれば、確実に点数が伸ばせる教科でもあることを
お忘れなく!