『応用力とは!?』
大学入試共通テストまで、あと104日!
公立高校入試まで、あと157日!
第一回基礎学力テストまで、あと4日!
「応用力がなくて困っています。」
「算数の文章問題などの応用問題になると全くできなくて。」
「応用力をつけるために、応用問題を徹底的に演習させてください。」
上記のようなご相談は、毎年のように挙がってきます。
ですが、長年の講師歴の中で言えることは
「応用力は、応用問題を解いて着くような性質のものではない」
と私は考えています。
まずは言葉の定義的なものを確認してみましょう。
応用力:
・すでに得た知識を使って、新たな事柄に対応する力。
・与えられた材料から必要な情報を引き出し、活用する力」
辞書では、このように記されています。
世の中の認識としては、上記の後半部分となる
・新たな事柄に対応する力
・活用する力
こそが応用力だと認識されているような雰囲気があります。
ですが、問題を実際に解くための応用力は、
その前半の部分こそが肝心だと私は考えるのです。
・すでに得た知識を使う
この部分は、「基礎基本」となる部分です。
本当の意味で「得て」いるのでしょうか?
「習得」できていると勘違いしていませんでしょうか?
・必要な情報を引き出す
この点が苦手な生徒が非常に多い印象です。
字面だけを目でなぞり、書かれていることから分かる
「ってことは?」
を判断しないまま解答をしてしまっています。
例え話で考えてみましょう。
応用問題を、「モーターの組み立て」だと仮定しましょう。
モーターは色々なことができる機械です。
組み立て終われば、さまざまなことに活用させられるはずです。
さて、バラバラにパーツだけがある状態のモーター。
どうやれば組み立てられるでしょうか?
素手で機械の組み上げはまず考えられません。
「工具」が必要になるでしょう。
これらの「工具」的なものが、「すでに得た知識」の部分である
「基礎基本となる土台の知識」だということができます。
ドライバーやハンダコテ、ラジオペンチや圧着ペンチなど。
「工具」の種類が豊富であるほど、組み立てはやりやすくなります。
では、「必要な情報を引き出す」ことは、
この例えではどのようなことに該当するのでしょうか?
- パーツを見て、どこどこを組み合わせればいいか
- この形とこの形は組み合わせられるのか
- 何と何を繋げば何に繋がっていくのか
このような「考え方」の部分となるでしょう。
応用問題が、モーターの組み立てだと考えるなら、
応用問題を解くための応用力とは、すなわち、
- 工具(知識)を使いこなす力
- パーツ(情報)の性質と構造を理解する力
という、磐石の基礎力の重ね合わせが
応用力の正体ということになるのです。
であるならば、応用力が身についていないと嘆くアナタ!
基礎ということで、テキトーに基礎演習をスルーしていませんでしたか?
基礎問題を、さまざまな角度で徹底的に演習してこなかったのではありませんか?
基礎だからと、丸だけつけばオッケーだと思っていませんでしたか?
「工具」は、誰にでも簡単に手に入れられるものです。
それこそ百均で揃う道具で、最新型のPCだって組み上げられるのです。
その道具をどう使うか。
与えられたパーツをどう組み合わせるのか。
これこそが肝心なのです!
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