さて、本日は2回目の分析&解説を。
今回は『地学』です。
第三回の基礎学の範囲が発表され、
天体は出題されないこととなりました。
ということは、中1と中2の地学分野が
第三回には100%出題されるという訳です。
では、みていきましょう!
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大問2<中1地学>:火山
めちゃくちゃ簡単でした。。。
解説必要かな?と思うくらいです。
おい、基礎学どしたー?と(笑)
(1)は、堆積岩に関する知識。
「火山灰が押し固められてできたと考えられる堆積岩は?」
はい、もちのろん「凝灰岩」ですね!
凝灰岩は柱状図の問題では、カギ層としても重要な岩石層です。
第三回はおそらく地層となるので、要チェックですね!
(2)は、火山の種類に関する問題。
「ねばりけの大きいマグマがふき出す噴火が観測された。」
このような火山がどのような種類の火山であるかをイラストで選ぶ問題。
火山の種類と、マグマのねばりけ・噴火の勢い・煙の色・噴出物の種類はセットで覚えておくべき知識。
加えて、種類の知識だけでなく火山の具体例も抑えておくといいでしょう。
ねばりけが大きい火山は、ドーム型火山。
噴火の爆発力は大きく、煙の色は白っぽいのが特徴です。
ちなみに煙が白っぽい火山のマグマからできる好物も薄い色系が多くなります。
答えはもちろん、「ウ」のドーム型火山ですね。
(3)は、具体的な火山の事例の知識問題。
「(2)の火山の形に最も当てはまる火山をア〜エから1つ選べ。」
ア:マウナロア(盾型)
イ:平成新山(ドーム型)
ウ:桜島(成層型)
エ:三原山(成層型)
答えは、「イ」ですが、これだけで終わることはもったいない!
他の知識もセットで覚えておきましょう。
盾型:マウナロア・キラウエア(現在は日本に盾型の火山はないと変更)
成層型:桜島・三原山・富士山・浅間山など
ドーム型:平成新山・昭和新山・雲仙普賢岳など
(4)は、噴火の特徴に関する問題。
「ねばりけの大きいマグマをふき出す火山ほど、どのような噴火になるか?」
(2)~(4)は、一つの知識の関連情報を掘り下げる問題ですね。
マグマのねばりけ→ドーム型→噴火の特徴とつながっています。
答えは、「爆発力の大きな噴火となることが多い」でOKです。
一連の関連知識問題でしたから、
(2)で間違えれば続く問題を全て間違う恐れもあります。
ですが、それでも簡単な基礎知識を問われましたね。
大問6<中2地学>:露点現象
会話形式の最近流行の新傾向問題です。
露点と飽和水蒸気量の問題となると、
途端に苦手意識が出る生徒もいるかもしれません。
それは、『割合』の知識がからむからでしょうか?
小学校の算数概念の不定着が、
高校にもとてつもなく大きな影響を与えることになりますよ!
(1)は、用語問題。
「空気中の水蒸気が冷やされて水滴に変わるときの温度を何というか。」
もちろん、「露点」です。
ただ、これだけ知っていてもあまり意味はありません。
「雲のでき方の仕組み」もセットで自分の口で説明できるようになっておきましょう!
(2)は、湿度の計算問題。
これは、単純な計算問題ではなく、会話の流れの中から必要な情報を抜き出して考える良問でした。
太郎:室温とくみ置きの水の温度は、ともに26℃だったね。
花子:そうだね。しばらくすると、どんどん水の温度が下がっていったね。
水の温度が22℃のときは、まだセロハンテープの境目付近に変化はなかったよね。
太郎:うん、そうだね。
水の温度が18℃になったとき、セロハンテープの境目付近がくもり始めたね。
花子:水の温度が14℃になると、コップの外側に水滴が流れ始めたよね。
会話の中には、4つの温度が示されています。
湿度を求めるために必要なデータは、黄色の下線部です。
水が常温26℃ということは、部屋の気温も26℃となります。
そして、くもり始めたのが18℃ということは、露点が18℃ということ。
26℃のときの飽和水蒸気量(その気温の時に1㎥あたりに含むことができる水蒸気の最大量)は、24.4g/㎥。
露点が18℃ということは、実際に空気に含まれている水蒸気の量が15.4g/㎥。
最大24.4g入る器の中に、15.4gの水蒸気が含まれていることを百分率で表したものが湿度です。
例えば、100g入るコップに45gの水が入っていた場合、どのように分数で表すことができますか?
45/100ですよね?
それと同じです。
15.4g/24.4gに100をかければ百分率です。
「0.631…×100 ≒ 63%」
答えは、「63%」となります。
(3)は、湿度の概念知識の問題です。
「お!いい問題出すな〜!」と感じました。
「湿度が最も高いのは何時か?」
単純に言葉として、「気温が下がれば湿度は高くなる」というものを機械的に覚えている生徒はいるでしょう。
ですが、なぜそうなるのかを説明できるのは稀です。
そうです、ここでも単純暗記の学習の弊害が出てくるのです。
湿度という言葉を言い換えてみましょう。
「コップの最大量に対して、実際にどれだけの量入っているか」
このように考えてみるとどうでしょうか?
コップの最大量は気温に対する飽和水蒸気量です。
実際にどれだけ入っているかは、露点に該当します。
となれば、気温と露点の温度の差がそのまま湿度の大きさに比例します。
8時:8℃差
10時:10℃差
12時:14℃差
14時:12℃差
答えは、「8時」となりますね!
(4)は、引き続き湿度の概念知識の問題です。
「教室内の空気1㎥中にふくまれる水蒸気の量が最も少ないのは何時か?」
先ほど、「実際にどれだけ入っているかは、露点に該当します。」と書きました。
ということは、露点が一番低いものを選べばいい訳ですね。
答えは、露点が14℃となっていた「12時」となります。
(5)も、引き続き湿度の概念知識の問題です。
「(4)のとき、教室内全体で何gの水が水蒸気として存在していたか。ただし、この教室には150㎥の空気があるものとする。」
露点が14℃ということは、実際に空気に含まれている水蒸気の量が12.1g/㎥。
1㎥中に12.1g水蒸気がふくまれていることになります。
部屋の大きさは150㎥ですから、「12.1g × 150㎥ = 1815g」。
答えは、「1815g」となります。
この大問6は、良問だったと思います。
原理を理解できていなければ、かなり難しいと感じる生徒もいたと思います。
ただ呪いのように「理科は暗記教科」と刷り込まれている生徒にとっては大変だったかも!?
第三回の基礎学の「地学」予想!?
問題予想は例の如く、全部の解説が終わってからにします。
しかしながら、原理原則を学ぶ教科が、中学においての理科という教科というものが
よく伝わってくる問題が大問6でした。
明日以降にお届けする大問7、8にも同様の傾向がみられます。
全体的には簡単と言える問題でしたが、それは原理原則を理解して学ぶ生徒にとって。
学び方がキーワードとなるでしょう。
天体が第三回の範囲外になったことで、
中1中2の地学が再度出題されることになります。
入試に備えて、全単元を復習しておくことを強くお勧めしておきます!
ちゃん♪ちゃん♫
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