基礎学力テスト

R4年度 第一回基礎学「英語」の問題分析(3)

じゅくちょー

さて、本日の分析は、大問5の長文問題です。

基礎学では基本的にA4の一枚に収まる程度の長文2問と

A4を2枚にまたがる本格的な長さの長文1問で構成されています。

最近の傾向としては、この初めの長文2問のいずれかが難しくなり、

時間がかかってしまう傾向があります。

さて、まず1つ目の長文は今年はどうだったのでしょうか?

早速見ていくことにしましょう!

大学共通テストまで、あと86日!!

第二回基礎学力テストまで、あと28日!!

中学校別:基礎学平均点情報ページは、コチラ!(R4年度も更新中!)

じゅくちょー、2冊目の共著となる書籍が出版になりました!

大問5 長文問題 <174語>

次の英文は、高校生のよしお(Yoshio)さんと、9月に日本で生活を始めた交換留学生のベン(Ben)さんの教室での対話の一部である。これを読んで、(1)~(3)に答えなさい。

昨年度の問題より、1問問題数が減っていますが、解答箇所数は同じです。

(1)対話が成り立つように(①:it )に2語、(②:practice )に3語の不足している語を補って、正しい語順で英文を完成させなさい。

<5行目〜7行目まで抜粋>
Yoshio : Oh, you joined two clubs! Well, what is football?
Ben :(①:it )soccer in your country. Soccer and bootball are athe same sport.

<8行目〜10行目まで抜粋>
Yoshio : I see. So, you can play soccer. Why don’t you play soccer with us?
Ben : That’s great! (②:practice )it?
Yoshio : We practice soccer after school on Mondays, Tuesdays, Wednesdays, Fridays, and Saturdays.

まぁまぁ、難しいですね。

①の問題で、ミス連発でした。

この問題は、昨年の青森県の問題でほぼほぼ同様の問題をみたことがあります。

青森県の塾長さんも、この問題の正答率が以上に低かったと言っていました。

「フットボールってなんのこと?」

という質問に対して、”it” を使って最後の語句の

「それは、きみの国でサッカー〇〇。」

という文を構成すればいいわけです。

この考え方は『つばさ』の国語読解の解き方と全く同じですね。

設問をから得られる情報から、自分がどんな解答を作らなければならないかを

先に考えてから本文の内容を探し始める方法です。

“It means (soccer in your country.)

では、1語しか足していないことになりアウト。

同じような意味を伝えたければ、

“It is called (soccer in your country.)

で、大丈夫ですね。

ここでも課題になってくるのが、

意味を考えず傾向と対策だけの「かたち」で判断する学習法です。

もういい加減、その学習法では無理だと分かっていただけますよね?

②は、比較的正答率も高く、それほど難しいものではありませんでした。

明らかに受け答えの内容が「時」についてのものです。

“When do you practice (it?)

で、問題ないでしょう。

大問4-(2) 内容正誤問題

(2)よしおさんとベンさんの対話の内容と合うものをア〜エから1つ選びなさい。

 ア:Ben has played soccer with Yoshio since he came to Japan, so he can play it.
 イ:Yoshio thinks it is interesting that the club activities in Japan and the U.K. are different.
 ウ:Ben was a member of two clubs and did each of them twice a week in the U.K.
 エ:Ben and Yoshio are planning to play soccer together at Ben’s school in the U.K.

(1)の問題を解く際に読んだ内容から、「ア」は明らかに内容が食い違います。

「エ」もあり得ない内容ではありませんが、わざわざ日本に交換留学に来て

ベンくんのイギリスの学校でサッカーをする計画を立てるのには違和感があります。

ということで、「イ」「ウ」について掘り下げようと思います。

「イ」では、

「よしおさんは、日本とイギリスのクラブ活動が違っていることに興味深いと思っている。」

と書かれています。

確かに、クラブ活動の取り組み方法などに違いはありますが、

クラブ活動自体は同じサッカー部があることなど似ています。

合っているといえば合っていますが、微妙なラインとなります。

「ウ」では、

「ベンさんは、2つのクラブ活動に所属し、イギリスではそれぞれ週2回ずつ行っていた。」

と書かれています。

さぁ、ひっかけ問題です。

本文では “twice a week” という言葉が書かれていますが、

2つのクラブで “twice a week” であり、

それぞれは “once a week” と書かれています。

これが本文に書かれていることに飛びつくことのわなですね。

設問と合っているかどうかを判断するのですから、

設問を徹底的に解釈しておかなければ間違うのは当然です。

策問者はしたたかに生徒たちの学力を試します。

そのまま書かれていることが答えになるような、

幼稚な問題を作ることは今後の基礎学ではないのでしょう。

ということは、微妙なラインではありましたが、

答えは「イ」ということになりますね。

大問5-(3) 適文英作問題

昨年の第一回の基礎学でも出題された問題傾向です。

よくできた問題ですね。

(3)下の【メモ】は、よしおさんが自分の部活動についてまとめたものである。【メモ】に書かれていることのうち、よしおさんとベンさんの対話でふれられていないことがある。あなたがよしおさんなら、そのふれられていないことについてベンさんにどのように説明するか、英文1文で書きなさい。

【メモ】
□ ブラジル人のコーチがいる
□ 週に5回練習している
□ 学校で一番人気がある

確かにこの問題は簡単ではありません。

簡単ではありませんが、「めんどい」だけです。

しかし、頭を使えばそれほど難しいものでもないことに気づくはずです。

なぜなら、文章の1行目にブラジル人コーチのことに触れていることは

すぐに見つかります。

かつ、上の問題を解く際に、週5回の練習は分かっています。

よって、書く必要がある文章は最後の文であることが

すぐに判明するからです。

よって、

“Soccer is the most popular club activity in our school.”

という、中2の比較級の一番簡単な文法で書けてしまいます。

ポイントは、頭の使い方ということですね。

明らかに、昨年度の第一回基礎学の同タイプの問題の方が

はるかに難しかったです。

大問5の考察

徳島県の今までの基礎学の英語の問題が、

全国的な英語の問題よりも簡単すぎたことが

最近の英語の点数の低さの原因となっていると考えます。

英語も国語も、同じ言語活動です。

よって、英語の問題も国語チックに解く必要があるということです。

単純に国語のように英語も解け、で終わりです。

傾向と対策で頭も使わず、

カタチや本文に書かれている言葉があるというだけで

解答の根拠も指し示さないまま解答を書こうとする

学習の仕方に問題があるのです。

どの教科においても、根拠をもって

意味を考えてから答えを書くという

当たり前の学習習慣さえあれば、

基礎学力テストの名前の通り

何も難しいことは問われていないことに気づくはずです。

時代は令和です。

昭和の学習法で結果が出ていた時代とは

もう完全に変わってしまったということですね〜。

ちゃん♪ちゃん♫

たろー

いろんな質問にもここでお答えするよ!下のLINEからご質問どーぞ!

LINE公式

じゅくちょーの共著としての書籍第二弾、

『11人の敏腕塾長がこっそり教える 地方名門国公立大学 合格バイブル親子で読むと勉強にすぐ結果が出る!〜』

が発刊されました!

徳島という地方の受験生たちが、情報弱者として受験に対して後手に回らないためのお役立ち本間違いなし!

ぜひ、お近くの書店やAmazonにてご購入し、お手にとってお読みいただければ幸いです!(2022.8.20時点:勉強法のカテゴリーで現在17位!)

そして、第一弾となるKADOKAWAから出版された、

『自学力の育て方』も絶賛発売中です!