ここ一週間は、面談が多く入りたくさんお話を聞かせていただきました。
中でも、「勉強時間はたくさんとってる。でも、伸びないんです。」
というご相談が非常に多くありました。
もしかすると、題のような勉強法を選びとっているかもしれませんよ。
どーも、塾講師歴17年、37歳3児のパパで認定心理士、じゅくちょー阿部です。
実際の基礎学力テストの問題で考えてみましょう!
以下の問題は、先日行われました第二回基礎学力テストの社会の問題です。
大問6:<2019年度第二回基礎学力テスト(社会から)>
(2)天皇の行う国事行為について、次のア〜オから当てはまらなものを2つ選びなさい。
ア 条約を締結すること。
イ 予算を作成して国会に提出すること。
ウ 憲法改正、法律、政令および条約を公布すること。
エ 国会を招集すること。
オ 衆議院を解散すること。
いかがでしょう?
もしこれを親御さんが読まれているなら、昔の問題の質とは大きく異なる点にお気づきいただけたでしょうか?
一昔前の社会の問題は、問題のほとんどが一問一答形式でした。
「Q:〇〇とは何か? A:△△だ。」のような。
しかも、完答で部分点はありません。
知識の質が全く違うことがお分りいただけるでしょうか?
点数が伸びない子の、問題の見方!?
先ほどの問題に、あるチェックを入れてみます。
なんのチェックかを考えてみましょう。
大問6:<2019年度第二回基礎学力テスト(社会から)>
(2)天皇の行う国事行為について、次のア〜オから当てはまらないものを2つ選びなさい。
ア 条約を締結すること。
イ 予算を作成して国会に提出すること。
ウ 憲法改正、法律、政令および条約を公布すること。
エ 国会を招集すること。
オ 衆議院を解散すること。
さて、黄色のアンダーラインは何を意味しているでしょうか?
なんとなく予想はつきましたか?
そうです。
「意味がわかっていないか、読み飛ばしている部分」です。
仮にこれが問題集での演習だとしましょう。
努力を無駄にしたいと思っている生徒さん、点数を取りたくないと思っている生徒さんはこう解きます。
「うーん。黄色いところの言葉は意味わかんねーな。
天皇がやってることなんて知んねーし。
手を振ってる税金で飯食ってる奴らっしょ。
こんなかのどれかでもやってるだけで驚きだし。
まぁ、っぽいやつ選んどけ。」
採点後。
「おっ?1個あってる、ラッキー!
じぁ、次はこれにしとこー。」
直し採点後。
「ああ、これじゃないのね?
じぁ、これだろ?」
直し採点後。
「よっしゃ、クリア!
次の問題解くぞ〜!
今日は、サクサク進むな〜!
社会は楽勝っしょ!
いっぱい解いてりゃ、親も満足するだろーし、点数も伸びでしょう!
鬼のように解きまくるぞ〜!」
丸が入れば、伸びると思っている勘違い!?
極端な例かと思いますか?
心の中の言葉は違えど、やっても伸びない子たちは大なり小なりこのような解き方をします。
- 意味が分からない語句の意味を調べない
- 設問の意図を読み取らない
- 解答の根拠を考えない
- 解いた後の総まとめをしない
だいたい、この四冠王に輝きながら、「自分は、勉強をしています!」と誇らしく語ります。
最近は、テスト返却後に直しをしたことがない生徒の面談も行いました。
(もちろん、入塾はお断りしましたが)
では、どうすることが学び方としていいのでしょうか?
まず、天皇の役割と仕事を理解する必要があるでしょう。
1つは、『祭祀』としての役割。
祝日法制定以前は、祝日は「祝祭日」と言われていました。
天皇はほぼ毎日、日本国の安寧への祈祷を行われています。
性質は違いますが、神父や牧師、宮司や僧侶の役割です。
二つ目は、『象徴』としての役割。
象徴と言われると、どういう意味かは分りずらいかもしれません。
日本人がお味噌汁を飲んで、「ああ、おふくろの味〜!」と連想すると似ています。
天皇のお姿を見て、「ああ、この方こそ日本人だ〜!」と連想するような役割です。
めちゃくちゃ大変な重責じゃないですか!?
「と言うことは?」と一言で学んだことをまとめる習慣!
ということは、政治的な役割は担わないのです。
政治的なことは国会議員などの政治家(内閣)が執り行い決める。
決まったことに文句を言うことなく、「はい、どうぞ行ってください」と承認するのが天皇の役割なのです。
天皇は、決めないのです。
決まったことを世に伝えたり、決まった行事の開会を宣言したり、選ばれた人を表彰したり、決められたことを行うためにみんなを集めたり、これが国事行為です。
学習は、具体的な細かいことの共通点を見つけてまとめ上げることにポイントがあります。
演習問題の性質は、レゴブロックを組み合わせて作ったオブジェのようなものです。
そのオブジェを、分解してパーツを分けてみると、共通項になるものとならないものとが浮かび上がってきます。
このようなイメージを持って、一問一問の問題に向き合っていくなら、必ず成績は点数となって現れます。
答えにならない選択肢も、宝の山!?
ここで、お持ちの教材やテスト、過去問を宝に変える勉強法をお伝えしましょう。
先ほどの問題の、答えにならない選択肢を無駄に捨てていませんか?
ア 条約を締結すること。→「じぁ、締結するのは誰の役割?」
イ 予算を作成して国会に提出すること。→「じぁ、作成&提出は誰の役割?」
ウ 憲法改正、法律、政令および条約を公布すること。→「じぁ、公布はどう言う流れで?」
エ 国会を招集すること。→「じぁ、召集されるのはいつ?」
オ 衆議院を解散すること。→「じぁ、参議院の解散はないの?」
問題は、解答を選び出すためのものだけではなく、「なぜ答えにならないのか?」を考えることで、その利用価値は何倍にもなります。
だからこそ、『人に教える勉強法』が効果的なのです。
人に教える場合には、なぜ違うのかも教えなければなりませんよね?
と言うことは、1冊の問題集であっても、その問題を全て解説できるようになれば、その内容に関してはマスターできていることになり、点数にも反映されると言うことですね!
それが、できれば苦労しないからこそ、塾講師がいるのかもしれませんが(笑)
ちゃん♪ちゃん♫
現在、第二回基礎学力テストの学校別平均点のデータを集めております。
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集めたデータは、ブログにて公開させていただきます。
【フォーマット】
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