「KOL」や「YUB」などの
ナンセンス音節2300個を無作為に使い
ある一定数を覚え切った後で、
時間をおいて覚え直しする際に、
どれだけの時間を節約できたかを
実験で示したものが忘却曲線です。
ですので、上の図のような一般的な理解は
誤りであることになります。
「20分後には42%を忘れてしまう」
というものは、実生活で考えると
生活上非常に困ったことになりかねません。
正しくは、
20分後に同じものを覚え直す際に、
「58%の暗記時間を節約できた」
というものが正しいエビングハウスが
実験で得たものです。
この実験結果がねじ曲がって理解され、
58%の節約ができたということは、
42%分だけが覚えられていないことになり
42%を20分後には忘れるのだ、
というものになってしまいました。
エビングハウスはこの実験を通して、
たとえ無意味なナンセンス音節の
暗記であったとしても、
その音節によく似た、もともと持つ知識と
連想しながら覚えることも
実験で証明しました。
俗にいう語呂合わせですね。
このことから考えると、
無意味なナンセンス音節を
新しく習った未知の知識と置き換え、
その暗記にかかった時間を仮に100分と仮定すると
20分後に覚え直す際には58%の時間が節約できるよ、
すなわち42分で覚え直せるよ
ということなのです。
ということは、
一回覚え切った単語や語句の知識が
多ければ多いほど、短期間で復習し
覚え直すことで楽に覚え直せるという
意味になります。
ですから、忘れる前に
なんども復習を短期間ですればいい
というものではないのです。
覚えたものを覚え直す際には
間を空けず覚え直す方が
「楽に覚え直せるよ」という
実験であることが分かります。
そして加えるならば、記憶の定着は
『忘れかかったものを、思い出そうとするとき』に
短期記憶から長期記憶の方へと移される
性質があります。
記憶の再編集というものです。
覚えたものを、別の問題で解き直し
「あれ、あの覚えたあのやつやなぁ。
なんだったっけなぁ?」
この繰り返しが、記憶の強化を図ります。
すなわち、
覚えたものを使って
短期間で何度も何度も繰り返し
別の問題を使って覚えたものを
使い倒す=アウトプットすることが
記憶の定着の王道という訳です。
しかも、その問題の質が良ければ良いほど
覚えた知識が様々な角度で問い直しされ
知識が多面的にコーティングされた
上質の知識と生まれ変わっていきます。
理論を持って学ぶこと、
これが努力を無駄にしない
学習法と呼ばるものでしょうね。
じゅくちょーの減量も、
理論に基づいた効率良いものに
していきたいものですね(笑)
ちゃん♪ちゃん♫
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