『2021年度 第3回基礎学力テスト、理科の問題分析(3)』
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では、2021年度第3回基礎学力テストの理科の問題分析、
本日は、化学を分析することにしましょう。
出題は単元は、
中2の化学:酸化還元反応と
中3の化学:イオン化傾向(これがメインの問題は基礎学始まって以来)
でした。
大問2【中2化学】:酸化還元反応
従来型の酸化還元反応とは違い、
新しくなった教科書に採用された問題です。
啓林館の中2の教科書P.186に掲載されています。
新しい教科書の理科の内容は、
「現象から得られたデータを用いて考察する」内容に変わってきています。
「これはこうなります」と
知識をドカンと提示するのではなく、
意図的に点から線へと情報を繋いでいく
「論理型」の導き方です。
問題も必然的にそのように変化しているのは当然ですね。
ですが、この大問2に関しては出題形式は「データ考察型」なのですが、
設問はというと、旧来の問題タイプでした。
ラストの(6)だけ、情報読み取り問題にはなっていましたが、
モデル図があったことにより、さほどひねったものでもありませんでした。
よって、大問2の化学は、「簡単」だと言えるでしょう。
いかがだったでしょうか?
大問6【中3化学】:イオン化傾向
さぁ、基礎学の歴史史上初めてとなる問題です!
新教科書にイオン化傾向がメインで入ってきたことにより
単元としての出題となりました。
この問題も面白いことに、
啓林館の中3の教科書P.128-131の学習内容と
さらに、力だめしの問題ページであるP.169のまんまの
問題となっていました。
学校で、教科書を隅々まで解説してくれるタイプの先生であれば
「あ、見たことある授業でやったやつと同じだ!」
と気づいたのではないでしょうか?
逆に、「こんな問題初めてじゃ!?」と驚いてしまった生徒は
対策として教科書をおろそかにしていたことになります。
さて、問題の中身ですが、
正直に申し上げればイオン化傾向に関する知識がなければ
解けない問題とも言えます。
大問2の化学同様、問題形式としては「データ考察型」にはなってはいます。
ですが、そもそものイオン化傾向に関する知識がなければ
得られたデータの意味が理解できない作りとなっています。
(1)も、「硝酸銀水溶液に銅線を浸すと、何色に変わるか」という
そもそもの現象を知っていなければどうにもならない問題です。
もちろん、銅イオンが溶け出すと知っているならば、
銅イオンの色に関しては従来の教科書知識ですからどうにかなるでしょう。
ということで、この大問6に関して分析をするならば、
(1)の知識が知っており使いこなせるならば、
続く(5)までは「簡単」に解くことができます。
しかし、(1)の問題で「なんじゃこりゃ」となってしまった生徒にとっては
予想の範囲でしか問題が解けないことになってしまいます。
おそらく、この問題で点数の差が決定的になったのではないでしょうか?
『つばさ』の生徒たちは、想定問題も少なからずしていたこともあり、
ほとんどの生徒たちは解いてきてくれました。
ということで、この問題に関しては「(1)ができる子には簡単」で
「(1)が解けなかった子には難しかった」と言えるでしょう。
化学講評:新時代を感じる問題だった!?
新教科書の内容が顕著に現れたのが化学の2問でした。
ということは、来年の新受験生にとっては
新しい学習内容が基礎学内に出題されることは想定の上で
対策を講じなければならないでしょう。
基礎基本問題の確認は、基礎学の過去問でも十分できますが
新傾向問題に関しては「見たこともない問題」が
出題されると覚悟しておかなければなりません。
教科書の指導がより重要になってきています。
学校の先生方の指導にも、期待がかかるようになってきましたね!
ちゃん♪ちゃん♫
学校