基礎学力テスト

R4年度 第一回基礎学「英語」の問題分析(2)

じゅくちょー

さて、本日の分析は、大問5の長文問題です。

基礎学では基本的にA4の一枚に収まる程度の長文2問と

A4を2枚にまたがる本格的な長さの長文1問で構成されています。

最近の傾向としては、この初めの長文2問のいずれかが難しくなり、

時間がかかってしまう傾向があります。

さて、まず1つ目の長文は今年はどうだったのでしょうか?

早速見ていくことにしましょう!

大学共通テストまで、あと86日!!

第二回基礎学力テストまで、あと28日!!

中学校別:基礎学平均点情報ページは、コチラ!(R4年度も更新中!)

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大問4-(1) 適語選択問題

たった2問の適語選択ですが、

(b)の問題は策問者の意図がヒシヒシと伝わるいい問題でした。

(1)-(a)

You should be ( ) for the class. It’ll start soon.

ア: shy
イ: perfect
ウ: ready
エ: busy

これは比較的簡単な問題です。

後半の文の、“It” が前文の “the class” をと分かれば

「授業がもうすぐ始まるよ。」

に対して、何をすべきかの根拠となります。

答えはもちろん、「ウ:ready」です。

“be ready for A” も大事ですが、

“be ready to do …”“be late for A” のイディオムも大事ですね。

(1)-(b)

A letter from the United States will ( ) tomorrow morning.

ア: arrive
イ: bring
ウ: carry
エ: get

いい問題です。

策問者は、

「お前はちゃんと主語と動詞の関係を意識して英文法をといているのか?」

と突きつけているのでしょう。

主語が、“A letter” な訳ですから、

手紙が「持ってくる」わけも「運ぶ」わけも「得る」わけもありませんよね?

高校への英語につながる、自動詞と他動詞の意識を問う簡単ですが良問です。

答えは、「ア」ですね。

大問4-(2) 会話文による適文問題

適文選択は、例年通りのレベルでした。

ここは全問正解しておいてほしいところです。

(2)-(a)

A : We’ll have a math test this Friday. Did you study hard for the test last night?
B : ( ) I was busy, so I didn’t have enough time.

 ア:Yes, I was.
 イ:No, I wasn’t.
 ウ:Yes, I did.
 エ:No, I didn’t.

“Did” を使った質問なのですが、

解答に続く内容が “was” を使った文となっています。

ここに引っ張られてしまった生徒もいることでしょう。

自分がいかに常日頃から「根拠を元に」解答を選択していないことが

分かったでしょうか?

フィーリングやなんとなく分かればいいという英会話、

選択肢がある程度わかればいいという英検対策勉強法、

曖昧さを残したままの学習がどれだけ危ういものかが

よくわかる今回の英語の問題でした。

ですが、決して難しい訳ではなく

基礎基本が疎かになっているものだけを炙り出す問題で

本当の意味でも基礎学力テストの何ふさわしい策問です。

(2)-(b)

A : Mr. Parker, my brother’s English teacher, invited me to the party this Sunday.
B : Great! What are you going to do there?
A : I’m going to play the shamisen. Mr. Parker wants to see that.
B: ( ) You can play the shamisen very well.

 ア:It’ll be fun for him to listen to your music.
 イ:It’s easy for him to play the
shamisen.
 ウ:I’ll be busy this Sunday.
 エ:I’m excieted to listen to Mr. Parker’s music.

ギャグ選択肢は、「ウ・エ」ですね(笑)

「私、この日曜日忙しいのよ〜。」←呼ばれてない(笑)

「私、パーカー先生の音楽聞くのワクワクしちゃう〜。」←だから呼ばれてない(笑)

も地味に失礼ですよね。

「先生にとっては、三味線を弾くのは簡単でしょうね。」

わざわざ呼ばれて弾きにいく人に失礼です(笑)

答えは、明らかに「ア」ですね。

(2)-(c)

A : Can you come to my house today?
B : Sorry, I can’t. I must clean my house. My sister will come back from Osaka.
A : ( )
B: For three days.

 ア:Why is she going to stay at your house?
 イ:How long is she going to stay at your house?

 ウ:Who is she going to stay at your house with?
 エ:When is she going to come to your house?

これは「3日間よ。」の答えに相応しいものを選べばいいだけです。

答えは、「イ」ですね。

は、おねちゃんが何かしでかした過去を知っているのでしょうかね?(笑)

大問4-(3) 並べ替え問題

今回の基礎学で1番の注目ポイントかもしれません。

いい問題でした。

ミスのオンパレードです。

『つばさ』の生徒たちも、いかに英文法をフィーリングで解いているのかが露見しました。

(3)-(a)

A : Oh, there are a lot of books in this library. Are there many books in your school library, too?
B : Yes, our school library ( ア:more イ:has ウ:than エ:books ) this library.

生徒は、意味を考えないまま単語だけを見て

「あっ! “more” と “than” がある!これはセットやな!」

と考えた人が圧倒的ではないでしょうか?

考えたとしてもいいですが、

“more than「〜以上」 の後ろに続くものは?” を考えなければ、

「お皿にのったカレーっぽいう○こ」を食べてしまうミスと同じです。

“than” は接続詞として用いますから、

“文 than 文.”

として考えることがスタートです。

“Our school has many books. +than+ This library has many books.”

これが基本形として頭に思い浮かばないのなら、

比較級を何も理解していないのと同じです。

この “than” でつながれた文の中から、

比較級にできる単語をその場で変化させること

を比較級の基礎基本として理解することが重要です。

(Our school) has more books than (this library) (has many books).”

よって答えは、「イ→ア→エ→ウ」となります。

(3)-(b)

A : What happened?
B : I haven’t finished writing the English letter to our new ALT?
A : How about ( ア:asking イ:to ウ:Ms. Ito エ:teach ) you? She’s good at English.

さぁ、個々の問題では2箇所のポイントがあります。

“How about” “asking” です。

“about” は前置詞ですが、その後ろに何が続くかを

意識できている生徒はすくないでしょう。

「前置詞+名詞」となり、

この名詞の位置には動名詞を持ってくることもOKです。

よって、“How about asking ~?”

とまずはなることが予想できます。

その次に、“ask” を見た瞬間に “ask 人 to do ~” が思い浮かばなければ

文法的な基礎基本がまだユラユラです。

「前置詞」“ask” にピンとくること。

その基礎知識があれば、難なく解けたはずです。

(How about) asking Ms. Ito to teach (you.)

よって答えは、「ア→ウ→イ→エ」となります。

文法問題の考察

いい問題でした。

策問者と飲み交わしたいですね(笑)

今の英語教育への問題提起を感じる問題の作りです。

難しすぎることなく、基礎基本がしっかりと身について入れば

ちゃんと解ける問題となっています。

基礎基本は簡単なことという意味ではありません。

一番大事なところ、という意味です。

中途半端にせず、曖昧にせず、なんとなくを排する学習。

なぜそうなのか、だからこうなるのだ、根拠を大事にする学習。

残りの英語の基礎学の問題も楽しみです!

ちゃん♪ちゃん♫

たろー

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