「学校に行きたくないから、行かなくていい？」
もし、周りのお子さんに
こんな質問をされたら、皆さんは何と答えますか？
私が小学校2年生の頃、
母に同じ質問をしたことがあります。
すると、母は
「行きたくない理由があるなら、行かなくていいよ」と
言ってくれました。
大人は「行け」と言うものだと思い込んでいたので、
母の言葉に驚いた記憶があります。
当時、私が学校に行きたくなかったのは
“いじめ”があったからです。
自分も被害者だけでなく、
加害者になることもありました。
だからこそ、自分だけ辛かったとは思いません。
当時、自分が傷つかなくていいなら、
人を無視していいと本気で思っていました。
ただ、そんな生活が嫌になり
数日間、学校へ行くのを辞めました。
“絶対に学校へ行かなければならない”
そういう思いが晴れただけでも、
心が軽くなり、生きやすかった経験があります。
この質問に対する回答には
いろいろな考えがあると思います。
学校はいくべきだ
義務教育なんだから授業は受けないといけない
それも一つの答えなんだと思います。
ですが、一方で
「なぜ学校にいかなければならないのか」
「行かないとどうなるのか」
それをきちんと教えてくれる大人が
周りに少ないような気がします。
私自身が考える学校へ行く目的とは、
何が好きで何が嫌いで、、そういった
「自分に関する価値観を知るため」
なのではないかと考えています。
運動は嫌いだけど、絵を描くのは好き
本を読むことが好きだから、勉強も頑張ってみようかな
先生は嫌いだけど、友達は好き
好きなのはなぜか、嫌いなのはどんなところがなのか
何に対してどう頑張りたいのか
そういったことを知ることができる場所が
学校なのではないかなと、今は思います。
学校に行き続けてみて、
自分には必要ないと思えば
いかなければいい。
勉強をしてみて、意味がないと思えばやめればいい。
勉強は学校でしかできない訳でもないですし、
人との関わりは、塾でも、習いごとでも、経験できます。
ただ、私が思うのは、
十分にチャレンジせずに
「意味がない」と決めつけるのは違うなと思います。
自分なりに努力した上で、
それでも「行く意味が見出せない」のであれば
行かないという選択もあるのでしょう。
その場合、将来後悔しないだろうかと
先を見据えた決断にしなければならないことも
分かっていたほうが良いです。
なぜなら、今後子どもたちが出ていく社会は、
学校を出て、働いている人が
大半を占めている世界だからです。
答えが一つではない。
その選択肢の先には、こんな未来の可能性がある。
そういったことも同時に伝えることのできる
大人になりたいものです。
