『最先端の入試とは!?(3)』
大学入試共通テストまで、あと295日!
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さぁ、第3回目にわたって最先端入試に関する
劇作家の平田オリザ氏の講演の内容をお伝えしてきました。
最後は、お茶の水女子大学での総合型入試方式に
関することをお伝えいたします。
では、早速ご覧いただきましょう。
■第一次選考
・大学の授業をじかに体験するプレゼミナールを2日間にわたって実施。
(大学での学びの性質や面白さを体感してもらうため)
・受験者は、初日のセミナー受講が必須。
・受験者は、セミナー受講後にレポートを作成。
(なおプレゼミナールには2年生以上の高校生も参加可能。)
・プレゼミナールのレポート、および志望理由書・活動報告書、
外部外国語検定試験の成績などの出願書類を総合的に評価し、
一次選考合格者を決定。■第二次選考
<文系「図書館入試」>
・2日間にわたって実施。
・初日、受験者それぞれが附属図書館で文献・資料等を自由に参照。
・時間をかけて自分の論を練り上げ、課題についてのレポートを作成。
・2日目、グループ討論と個別面接の課題。
・その過程で論理力や課題探究力、独創性などのポテンシャルを評価。<理系「実験室入試」>
・志望する学科の専門性に即し、実験・実験演示・実験データの分析や考察、
課題の解答を板書しながら説明し質疑、個別面接など学科毎への課題。
・または、高校での学びを活かした自主研究課題のポスター発表を行う。
・いずれも受験者の基礎学力や専門分野への関心、自ら探究する力、を見極める。
(詳細はお茶の水女子大学入試情報サイトを参照)
いかがでしょうか?
大学受験だけではなく中学受験においても、
さまざまな中学で実験的で先鋭的な
「非認知スキル」を測る入試を実践しています。
課題解決型のLEGOを使った入試なども導入され、
首都圏で大手のSAPIXは、
それに準じた対策クラスなども始まっています。
ハーバード大学などでは、
第一回にお伝えした「東工大の8・7・6」問題のような課題に対して
さまざまなナショナリティの人たちを何%まで入学させる、
さまざまな所得の生徒たちを何%まで入学させる、
などの具体的で目に見える形での「多様性の実現」を実践しています。
世界は正に、SDGsを実際に叶えていくための動きが
教育現場の中においても実践されているのです。
ではひるがえって、日本ではどうでしょうか?
アメリカの教育博物館の中で展示さされているような
古風な教育が現役で繰り広げられており、
20〜30年は遅れていると言われています。
先進国の新たなゴールに向かっての教育の実践が
日本でもようやく2025年から始まろうとしている状態です。
学力選抜での大学入試が、全入学者の半数になるように
国は方針を出そうとしています。
私立大学を含めると6割近くにはなってきていますが、
国立大学では7割までが学力選抜です。
この割合が下がってくれば、
子どもたちの「学力」という側面の価値観が
ガラリと変わってくることでしょう。
一般的に「地頭」と呼ばれるようなものが
「非認知スキル」として認知されるようになっていくことでしょう。
最後に、「非認知スキル」を身につけているとされている子どもたちが
どのような経験をしてきているかの共通項を
ご紹介して終わりとさせていただきましょう。
第二回の内容で、お茶の水女子大学の浜野先生のグループが調査内容から。
- ものごとを最後までやり遂げて、うれしかったことがある。
- 難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦している。
- 自分には、よいところがあると思う。
- 友達の前で自分の考えや意見を発表することは得意だ。
- 友達と話し合うとき、友達の話や意見を最後まで聞くことができる。
- 友達と話し合うとき、友達の考えを受け止めて、自分の考えを持つことができる。
- 学級会などの話し合いの活動で、自分とは異なる意見や少数意見のよさを生かしたり、折り合いをつけたりして話し合い、意見をまとめている。
- 学級みんなで協力して何かをやり遂げ、うれしかったことがある。
<ただし、教育統計の常で、こういった非認知スキルと学力テストの成績の「相関性」は説明できても、因果関係は容易には説明できない。>
ちゃん♪ちゃん♫
学校