『2021年度 第3回基礎学力テスト、理科の問題分析(4)』
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では、
2021年度第3回基礎学力テストの理科の問題分析、
今回はラストとなる「物理」を分析することにしましょう。
出題は単元は予想が的中した、
中1の物理:圧力と
中3の物理:仕事の原理
でした。
大問4【中1物理】:圧力
化学同様、「データ考察型」の問題形式とはなっていましたが、
さほど難しさは感じませんでした。
むしろ、苦手な生徒はどんなレベルの問題であっても
「読む前から諦めている」こともあり
難易度の違いもさほど分からないと思います。
今回ほどの問題が普通に解けた生徒であれば、
圧力の対策は少し置いておいて
「バネを使った浮力」の問題や、
新教科書では中2の地学の単元となった「大気圧」を
重点的に進める必要があるでしょう。
圧力に関しての注意点があるとするならば、
「レンガがスポンジを圧す力」と
「圧力」という言葉は
全く定義の違う言葉であるということを理解しておかなければなりません。
よくあるひっかけ問題があります。
同じ重さのレンガを以下のようにスポンジの上に乗せた。
・面積が一番小さいA面
・面積が二番目のB面
・面積が一番大きいC面
上記のとき、レンガがスポンジに及ぼす力が最も大きくなるのはア〜エのうちどうなるか?
ア:A面
イ:B面
ウ:C面
エ:どの面でも同じ
もちろん、答えは「エ」となります。
同じレンガである以上、
「レンガがスポンジに与える力」=「重力」
となるわけですから、どの面を下にしようが質量が変わらない以上
重力が変わるはずはありません。
いかがだったでしょうか?
大問7【中3物理】:仕事の原理
100%出題がされるはずの、中3の運動の単元。
『つばさ』は冬期講習以前より、運動の練習を徹底的に取り組みました。
驚くべきことに、ほとんどの生徒が仕事がなんたるかを分かっていませんでした。
「加わっている力の方向の逆向きに移動させること」
これが仕事の問題理解の第一歩となります。
言葉にすると、至極当たり前のように感じますが、
これを作図で表せとなるとできなくなるのです。
生徒たちは、こちらが思っている以上に
言葉と実際の現象が結びついていません。
社会でもあるように、国名や地名は知っているけども
実際の場所の位置はわからないということは多々あります。
物理の運動という単元では、
この「目に見えない力がどのような方向にかかっているのか」を
図示できるかどうかで、理解度を知ることができます。
高校の物理においても、
物理ができない・苦手な生徒のほとんどが
そもそもの力の作図すらもできないことが往々にしてあるのです。
一歩目さえ分かっていないのに、
公式を覚えたところで解けるはずもなく。。。
暗記型の学習の「踏み絵」となるのが物理の運動ということもできるでしょう。
全体の問題レベルは、やはり「データ考察型」ではあるものの
さほどひねった問題もなく、標準的な運動を理解していれば
難しいものではありませんでした。
暗記型の学習タイプの生徒は、
もちろんのこと撃沈する形式ではあったので
ここで点数を落としてしまった生徒は、
上位公立高校に入学後の学習が心配になりますね。
ということで、この物理に関しては
「そもそもの理解が難しい単元」であることから
「難しかった」と言えるでしょう。
物理講評:高校からの学習を改める機会に!?
圧力にしても運動にしても、
小学算数で解けてしまうほど
本質的にやっている内容は簡単です。
ですが、算数の概念理解ができていない、
もしくは正しい学習の仕方が身についておらず
公式だけを暗記するタイプの生徒にとっては、
自分の学習の仕方を改める良い機会となったのではないでしょうか?
進学するのは、義務教育ではない高校です。
学習の仕方が悪かったとしても、
義務ではない以上、本人以外は誰も困りません。
基礎学からあなたに学習の仕方へ問いかける、
良問だったと思いますね。
ちゃん♪ちゃん♫
学校