『2021年度 第二回基礎学「理科」の問題分析(2)』
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では、早速生物の残りから!
大問8 中3生物 体細胞分裂
細胞の観察によって分かった情報を精査しながら、
そのデータから分かることと知っている知識とを
結びつける必要がある、かなり練られた問題です。
(1)下線部①について、プレパラートをつくるとき、根にうすい塩酸をかけてしばらく置いた。このときにうすい塩酸を使った理由を書け。
①タマネギの根の三つの部分、A, B, C をそれぞれ切り取って、3つのプレパラートをつくった。
これは記述問題のパターン問題ですが、少し書き方にコツが必要な問題です。
塩酸自体は、細胞壁をもろくする働きを持っています。
ですが、実際にバラバラにする働きは
「カバーバラスの上から親指で垂直に押しつぶすこと」で行います。
よって、塩酸はバラバラにしやすくするために用いられるのです。
よって答えは、「細胞を離れやすくするため」ですね。
(2)下線部②について、次の( ア )〜( ウ )にあてはまる適切な語を書け。
②対物レンズを40倍にして観察を行ったが、
対物レンズを40倍にすると、対物レンズが10倍のときと比べて対物レンズの先端からプレパラートまでの距離は( ア )なる。視野の明るさ( イ )なるので、( ウ )を調節して見やすい明るさにする。
顕微鏡で観察物を観察する倍率を上げるということは、
イメージとしては観察物にぐっと目を近づけて観察すると考えると
分かりやすいかも知れません。
例えば、普通に会話していた相手の毛穴を見るために
毛穴の3ミリ前まで近づいたと想定しましょう。
今までの見え方とどう変わるでしょうか?
もちろん、対象物までの距離が「ア:近く」なって
明るさは近づいた分だけ
自分の目の中に入ってくる光の量が減りますから
「イ:暗く」なります。
ここで、暗くなった視野を明るくするために
光の入ってくる量を調整する必要があるので、
「ウ:しぼり」を調整して入ってくる光の量を
多くする必要が出てきます。
ウを、反射鏡と書いた生徒が塾内では全員でした。
反射鏡は、初めに入ってくる光の総量を決めるのであり、
そこからその量を調整する役割が「しぼり」となります。
塾内の正答率は0%の問題でした。
(3)図2のア〜オは、体細胞分裂のときに見られる細胞を模式的に表している。これらのうち、染色体が複製される時期にあるものはどれか。もっとも適切なものをア〜オから1つ選べ。
これはかなりの難問でした。
実際、このような聞かれ方をしたことは初めてだと思います。
染色体ができ始めて、どのように分裂の過程をたどるかは
受験生なら誰でも知っている知識でしょう。
しかし、「染色体が複製される時期」と問われると、
「ん?」となるのが正直な反応だと思います。
(じゅくちょーもそうでした!)
ですが、冷静に考えると染色体が現れて中央に集まるということは、
それ以前に複製されているからこそ出現しているわけですね。
よって答えは、「ア」の核の状態となります。
(4)表1のX, Y, Z の3つのプレパラートのうち、体細胞分裂が観察できたものはどれか。最も適切なものを1つ選べ。また、そのプレパラートは図1のA, B C のうち、どの部分から作られたものか、最も適切なものを1つ選べ。
<表1>
プレパラート | X | Y | Z |
細胞の数 | 6 | 150 | 15 |
これも良問ですね。
今まであまりなかった切り口からの問題です。
「細胞の数が多い=細胞分裂が盛ん」
という「ってことは?」を考える論理思考を問う問題です。
そして、細胞分裂が盛んな場所とを結びつける解答力。
シビれます!
答えは、「Y-C」ですね。
(5)次の文は、タマネギの根の成長のしくみについて述べたものである。( A ),( B )にあてはまる言葉をそれぞれ答えよ。
根が成長するときは、先端付近の細胞が分裂して( A )。次に分裂した細胞が( B )ことによって根が成長すると考えられる。
これは単純な知識問題でした。
もちろん、「A:数が増える」、「B:成長する」ですね。
今日はここまで!
明日は、徳島大学の社会人枠入試があります。
既卒生に合格してもらうためにも、
本日も大忙しですね〜。
中学生たちも期末試験期間中ですし(汗)
ちゃん♪ちゃん♫
学校