国語学習について

2021年度、第一回基礎学力テスト国語の分析(3)

 

じゅくちょー
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『2021年度、第一回基礎学力テスト国語の分析(3

 

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さぁ、本日はラストとなる古文と作文の解説をしたいと思います。

古文は少し難し目だった問題もあります。

全体的にはごく標準と言えるかもしれません。

では、見ていくことにしましょう!

 

大問4:古文『御伽草子』より(一部表記を改めたところがある)

 

三人兄弟による、親の財宝の相続争いの話。

醜い争いごとをしている三人に、

自然の植物が道徳を説くという内容でした。

 

(1)は、古文文法問題。

傍線部a「の」と同じ働きをするものを、ア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

「夜すでに明けければ、〜」

ア: 紫立ちたる雲細くたなびきたる。  
イ: 今は昔、竹取翁といふものありけり。
ウ: ころは二月十八日の酉刻ばかりのことなるに、
エ: 少しことにも先達はあらまほしきことなり。

これは簡単な文法問題です。

問題文の「の」は、主格の「が」と書き換えが可能なものです。

よって、ア〜エの中で主語として「が」に書き換えられるものを指摘すればいいわけですね。

答えは、「ア」となりますね。

 

(2)は、古語の知識確認問題。

傍線部b「にはかに」を現代仮名遣いに直して、すべて平仮名で書きなさい。

単純な問題です。

答えは、「にわかに」でOKです。

 

(3)は、傍線部の内容把握問題。

傍線部「詮議しける」とあるが、兄弟は木をどうしようと相談していたのか。古文中から十字で書き抜きなさい。

「十字」、と指定してくれているので助かります。

二行目に「〜木一本あり。これをも三つに分けて取るべしとて、夜もすがら三人詮議しけるが、〜」とあります。

設問は「木をどうしようと相談(=詮議)していたのか」です。

黄色の下線部「これ」が指すものは「木」です。

よって、木を三つに分けて取るべしとてと相談している訳ですね。

「とて」「〜と思って」の意味ですから、

すなわち答えは、「三つに分けて取るべし」ですね。

 

(4)は、傍線部の内容を問う問題。

傍線部②「木を切らんとて」の現代語訳として最も適切なものを、ア〜エから選び、記号で答えなさい。

ア:切りたくて
イ:切ろうと思って
ウ:切りたくなくて
エ:切らないでおこうと思って

「切らん」「切るぞ・切ろう」

「とて」は、先ほど同様ですね。

ということは、「木を切ろうと思って」と書かれています。

よって答えは、「イ」ですね。

 

(5)は、会話部分の指摘問題。

古文中には「 」を省略した箇所がある。田真の言った言葉として「 」をつけるべき部分を探し、初めと終わりの三字を、それぞれ抜き出して書きなさい。

田真のセリフを探す訳ですね。

三行目に、「田真これを見て、〜」という部分があります。

この〜の部分からが、セリフの印となています。

そしてここでも「〜とて」がポイントとなります。

「とて」前までの内容がセリフの最後となり、

答えは、「草木心」〜「べしや」となりますね。

 

(6)は、内容要約問題。

次は、この文章を読んだ伊藤さんと渡辺さんの会話である。( )に当てはまる言葉を、十五字以上二十字以内で書きなさい。

<伊藤> 庭の木の出来事から、三人の兄弟は何に気づいたのだろう。
<渡辺> 兄弟は、親の残してくれた財宝を三つに分けていたよね。そして命のある庭の木も三つに分けようとしたのだったね。
<伊藤> そこで木は枯れてしまったのか。
<渡辺> 木が枯れたことで、三人の兄弟は( )ということに気づいたのだね。

これはなかなかの良問でしょうか。

ですが、(5)の田真のセリフが答えのヒントとなっています。

田真は「本当に人間として、この道理を理解しないでよいのだろうか」と語ります。

答えは、「人としての道理から外れてしまった」と考えるといいでしょう。

「分けるものと分けないべきであるものもある」でもいいように思いますね。

 

(7)古典作品の歴史知識問題。

これはなかなか新しい形式の問題でした。

この作品の出典の「御伽草子」は鎌倉時代の終わりに作られたが、同時代の作品と作者の組み合わせとして正しいものを、ア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア:平家物語・源頼朝
イ:徒然草・兼好法師
ウ:枕草子・清少納言
エ:竹取物語・紫式部

アの平家物語は、鎌倉時代の軍記物語です。

ですが、作者は不詳となっており、源頼朝ではありません。

イの徒然草は、鎌倉時代の日本三大随筆の一つとされる兼好法師(吉田兼好)による作品です。

ウの枕草子は、平安時代のこれまた日本三大随筆の一つとされる清少納言による作品です。

エの竹取物語は、正確には分かってはいませんが平安時代の初期に作者不詳として成立したとされる作品です。

このような、社会の歴史的知識と古典作品の歴史的な知識を併せ持つような問題は、これまでの問題にはありませんでした。

高校ではこのような知識は必須となりますが、チャレンジングな問題と感じます。

答えは、「イ」となりますね。

 

大問5:作文

チームとして力を発揮するために大切なことについてのあなたの考えを、<条件>A~Dにしたがって書きなさい。

<条件>
A:題名などは描かないで、本文を一行目から書き始めること。
B:二段落構成で、前後の段落の分量がバランスよくなるように書くこと。
・前段では、チームとして活動した体験を具体的に書くこと。
・後段では、前段をふまえて、チームとして力を発揮するために大切なことについてのあなたの考えを書くこと。
C:全体が筋の通った文章にすること。
D:漢字を適切に使い、原稿用紙の正しい使い方に従って、二百字以上二百六十字以内の範囲に収めること。

テーマも書きやすく、一般的なことが書けていれば問題ないでしょう。

最近の主流であった、資料を読み取っての作文ではありません。

ページの制約もあったのかもしれませんね。

 

国語全体の考察:古文が少しひねっていたかな

 

漢字と古文が少しだけ難しかったかなという印象の基礎学でした。

小説も論説も、非常に解きやすく読みやすいもので、

学校での平均点の高さがそれを物語っていると思います。

 

第二回での難度の急上昇も考えられます。

国語はこんなものだとたかを括っていると、

痛い目を見るかもしれませんね。

何にしても、受験においては

『舐めれば落ちる』が鉄則です。

 

何事に対しても、全力で挑む心意気が

非常に重要になってくるでしょうね!

ちゃん♪ちゃん♫

 

たろー
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