じゅくちょーの雑談

令和2年度:第二回基礎学力テスト国語の問題分析(3)

 

さぁ、さて残りの問題分析です。

ラストは小説(随筆)と作文です。

今回の随筆はなかなかテーマが面白ものでした。

では、いってみましょう!

 

じゅくちょー
じゅくちょー
 どーも、塾講師歴17年、37歳3児のパパで認定心理士、上位公立高校受験・国公立大学受験専門塾、じゅくちょー阿部です。

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大問4:随筆『本の夢 本のちから』より:椎名 誠

 

この問題自体は、特段難しいと言ったものではなかったです。

ですが、その内容にピンとこない生徒もいたかも知れません。

「視覚のウラシマタロウ現象」というものが、

理解できたかどうかが決め手となったかも知れません。

 

(1)は、文法問題。

「つくっ(た)」の動詞の活用の種類を書け。

終止形が「つく(る)」です。

「る=ウ段」が「た=ア段」となっています。

答えは、「五段活用」ですね。

 

(2)は、慣用語句の知識問題。

「『( a )が踊った』に入る体の一部を表す漢字一字を本文から抜き出して書け。

本文中には、「目」「胸」「頭」という漢字が登場しています。

もちろん、5段落目の3行目にある『胸が踊った』が慣用句としては正しいですね!

 

(3)は、内容説明問題。

「自分の仕事部屋に入ると」とあるが、ア〜エの図は、仕事部屋に入って以降、「ぼく」が目にした風景を図形として表したものである。「ぼく」の目に留まった順番に並べ替えよ。

ちょっと一風変わった問題でした。

文章をよく読んで流れを掴んでいなければ、間違ってしまう問題です。

  1. 障子の格子
  2. 色紙が入った、丸い額
  3. 三角定規
  4. 円形蛍光灯が入った、四角い枠

この順番での登場でした。

答えは、「エ→ア→イ→ウ」ですね。

 

(4)は、内容説明問題。

「刺激的な風景」とあるが、それはどのような風景か、「〜でできた風景」に続くように、本文中から二十字で探し、初めと終わりの三字をそれぞれ抜き出せ。

「〜でできた風景」とあることで、その前に続く内容は「具体物」であることが分かります。

十六段落目の四行目に、その答えがありました。

「直線と直角と四角と三角と真円の組み合わせ」

この最初と最後の三文字を抜き出せば大丈夫です。

 

(5)は、内容要約問題。

「ああ、そうだったのかも知れないな、とぼくは思った。」とあるが、「ぼく」がそう思ったはなぜか。次の(Ⅰ)には5字、(Ⅱ)には三字で本文中から抜き出して書け。

自然の図形は、(Ⅰ)が関与せず、不定形である分、目にも(Ⅱ)にも優しいことに気づいたから。

(Ⅰ)は十二段落の内容で、「関与しない」という文言の直前で見つかります。

答えは、「科学や工業」ですね。

(Ⅱ)は「目にも〜にも優しい」という言葉から、十三段落の最終行。

三字ということなので、「気持ち」が正しいとは思います。

ですが、その直前の「こころね」の部分から「こころ」を抜粋しても正解だと感じます。

実際、附属中では審議の最中のようです。

 

(6)の1は、会話形式の内容要約問題。

坂東さん:では、ここでの「視覚のウラシマタロウ現象」というのは、「 」ことを表しているのですね。

坂東さんの「 」に入る言葉を、「普段」」「視覚」の二語を用いて、直前の山下さんの発言を参考にして、三十字以上三十五字以内で書け。

これも、かなりのキラーパスが出されております。

黄色の下線のパスをしっかりと受け取っていれば、難しい問題ではなかったでしょう。

「山下さん」の使用している言葉の「戻ってきた世界になじめない」と、十七段落目の「普段暮らしている世界とはまるで別な風景の世界に暮らしていたのである。」と合体させると答えとなります。

解答は、『普段暮らしている世界とはまるで別な風景の世界になじめない』ですね。

 

6)の2は、適文選択問題。

『「視界のウラシマタロウ現象」という言葉は、日常生活では、どんな場合に使えそうですか?』に対する返答例として最も適するものをア〜エの中から選べ。

ア:何年かぶりにゲームを購入してみたら、最新のゲーム機の性能についていけない。
イ:首都東京の街並みを歩いていると、あまりにも刺激的であり心がワクワクしている。
ウ:インフルエンザで1週間休んでしまい、授業が進んでいるため内容がわからない。
エ:長年の留学から帰ってきたところ、よく知っていた街が大きく様変わりしている。

前の問題で『普段暮らしている世界とはまるで別な風景の世界になじめない』ことを、ウラシマタロウ現象と解答しました。

このことから考えると、明らかですね。

答えは、「エ」となります!

 

大問5:作文(日本学生機構より「留学で得たもの」の調査から)

 

配点は15点。

いつも通りの条件です。

最近の傾向である、資料を読み取って意見を述べるタイプの作文です。

グラフ系の問題であれ、表を使ったタイプのものであれ、

解き方はいつも変わりません。

 

  • 最大最小をチェックする
  • 変化点をチェックする
  • 変化していない点をチェックする
  • これらの点が、なぜそうなのかを根拠を持って推測する

 

これらができれば、資料読み取り系の作文は恐るに足らずです!

 

講評

 

やはり、全体的には「簡単」でした。

塾内の平均点も前回から9点アップして

80.8点とかなりの高得点です。

 

トップ3が、

  1. 100点
  2. 97点
  3. 97点

と満点も出ました!

 

各学校の平均点も楽しみですね〜。

ちゃん♪ちゃん♫