大学受験について

“This is my friend.” の違和感!?

 

全国の「クセの強いw」個人塾塾長たちが集まる座談会があります。

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一般の方も閲覧できるチャットで、日々様々な意見交換が繰り広げられています。

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じゅくちょー
じゅくちょー

どーも、塾講師歴17年、37歳3児のパパで認定心理士、じゅくちょー阿部です。

 

そもそも、”This is my friend.” にも違和感!?

 

上記のオープンチャットで、以下の例文への違和感の原因はなんぞや?というテーマが取り上げられていました。

“The student is my friend who can speak English.”

訳(その学生は、英語の話せる私の友だちです。)

 

実際のところ、中3でこの英文を書くと間違いになります。

「えっ!?日本語的にも違和感がないんじゃない?」と思いますよね?

ですが、ネイティブの方もちょっとだけ「ん?」と首を傾げてしまうような表現となっています。

 

そもそも、日本で学ぶ “my” の使い方のニュアンスを、日本人はほぼほぼ教えられません。

“This is my friend.”

訳(こちらは私の友だちです。)

 

この表現をネイティブの方たちが使うシチュエーションを考えてみます。

Aさん:「こちら、ボクの友だちさ。」

Bさん:「いいえ。こちらは、ワタシの友だちです!」

Aさん:「いいや、ボクの友だちよ。」

Bさん:「何を言っているの?ワタシの友だちだから!」

こんな感じのニュアンスで “my friend” は使われます。

 

“my, your, his” などは、特別限定感が強い!?

 

ネイティブの “my” などの代名詞の感覚は、“the” に近いものがあります。

“the” のイメージは、とある人にとっての『特定のもの』。

または、お互いや広く一般の人たちにとっての中の『特定のもの』。

 

ですが、“my” には『(私限定の)1つのもの』というニュアンスが含まれます。

ですから、“my car”, “my house”, “my father” など限定感が強い言葉と相性がいいです。

このことから、

“This is my friend.”

ニュアンス訳(こちらは、ボクの[人生で唯一の]友だちさ。)

ということを伝えていることになります。

キャプ○ンつばさの名ゼリフも、英語で以下のように書いてしまうと、とんでもないことを伝えてしまうことになるのです。

“A soccer ball is my friend!”

ニュアンス訳(サッカーボールは、ボクの[人生で唯一の]友だちさ。)

はい、もうかなりイタい子になっちゃいますね。

妖怪○ォッチも翻訳するときには注意が必要ですね。

“Come out, my friend!!!”

ニュアンス訳(出て来い、オレの[人生で唯一の]友だち!!!)

 

冗談はさておき、日本語のニュアンスの「こちらは私の友だちです」を伝えるのであれば、

“This is a friend of mine.”

訳(こちらは[他にもいる友人のうちの]私の友だちです。)

“This is my friend, Tsubasa.”

訳(こちらは[ツバサという名前の友人は一人なので]私の友だちです。)

となるでしょうか。

 

では、関係代名詞が伝えたいことは!?

 

こんなシチュエーションを設定したとしましょう。

・AさんとBさんが、遠くに一人だけいる男の子を見ながらしゃべっている。

Aさん:Look.  That boy is my brother.

   「あれ見てよ。あの男の子、うちの弟なのよ。」

Bさん:Well, is that so?

   「ふ〜ん、そうなんだ。」

と、こんなパターン。

・AさんとBさんが、遠くにうようよいる男の子たちを見ながらしゃべっている。

Aさん:Look.  That boy is my brother.

   「あれ見てよ。あの男の子、うちの弟なのよ。」

Bさん:Who?

   「誰よ?」

Aさん:Oh, that boy who is dancing under the tree is my brother. 

   「ああ、あの木の下で踊ってる子が、弟よ。」

Bさん:Well, he’s a funny boy.

   「ふ〜ん、変な子ね。」

お分かりいただけますか?

赤字の部分が “boy” を詳しく説明している関係代名詞の部分です。

大事なことは、関係代名詞で説明する名詞(先行詞とも言うよ)が、他にもいる/あることが条件で発動する文法であるということ。

 

で、先の例文をもう一度見てみると、

“The student is my friend who can speak English.”

訳(その学生は、英語の話せる私の友だちです。)

ニュアンス訳(その学生は、ボクの[人生で唯一の]英語を話せる[他にもいる]友だちさ。)

となり、『どないやねん!?』って感じになってしまいますね。

 

文法的に正しくするのであれば高校で習う内容ですが、

“The student is my friend, who can speak English.”

訳(その学生は、ボクの友だちなんだけど、[その子は友だちの中で唯一の]英語が話せるヤツなんだ。)

のように、コンマ(,)を入れてあげるだけでOKです。

これを高校では、関係詞の継続用法(非制限用法)と言います。

コンマ(,)使ってあげるだけで、その直前の名詞が「1つだけだよ〜、他には指すものがないよ〜」という働きになるのだから不思議ですね。

だから、“This is my friend, Tsubasa.” も大丈夫なわけです。

 

ちなみに、“, who” の代わりに “that” を使ってあげても大丈夫です。

“that「あれ」” って言葉は、基本的には1つのものを指すでしょ?

だから、先行詞の前に “the only” とか “the first”, “the best” なんかが付いてるときには、先行詞が『特別限定感』になっちゃうから、逆に関係詞は “that” にしなきゃいけないんだけどね。

 

まとめ

 

ここまで考えると、テーマ文を中学生の問題集的な解き方で正解にするならば、

“The student who can speak English is my friend.”

訳([学生ってのは他にもいるけど]英語が話せるヤツが、ボクの[人生で唯一の]友だちさ。)

となる訳ですね。

 

ってことは、

“My father who lives in Osaka is very kind.”

という文章が、違和感ありありだということが理解できますかね?

 

まぁ、ここまで書きましたがネイティブの方全員が違和感を感じるか、と言われれば、また別の話なんですけどね(笑)

ちゃん♪ちゃん♫

 

じゅくちょー
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それでは、今日はこのあたりで。失礼しま〜す!

 

2019年度『つばさ』の授業日程は、ここからご確認できます。

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