『写真で読み取るメッセージ』

趣 旨:昨今の学生たちの読解力の低さには目を見張るものがある。

    文章の意味を考えず、字面だけの表面を撫でるような読み方では

    今後の社会生活を過ごす上でも支障が出ることを憂慮する。

 

ねらい:写真という一瞬の時間を切り取った画像を通じて、

    そこに込められたメッセージを読み取る視点を育てる

 

手 法:1)まずは世界を揺るがせた報道写真を通じて、

      その一枚の写真に込められた背景を『知る』

      …背景知識がなければ読み取れないことを知る

      以下のような、写真(センセーショナルじゃないと

      意図が伝わらないかもと思い、ちょっと刺激強めです)

9.11の時、ワールドトレードセンターから、火事の暑さに耐えかねて飛び降りた男性

アフガニスタン人の女性ビビ・アイシャさんを写した作品。ビビさんは暴力をふるう夫の元から実家に逃げ戻りましたが、反政府武装勢力タリバーンによって「逃亡の罪」で刑を宣告されました。命令により夫の手によって耳と鼻をそぎ落とされた

シリア難民のアブ・ヤマン(Abu al-Yaman)さんは、トルコの海岸でうつぶせに横たわる幼いアイラン(Aylan Kurdi)君の写真を見た時、「娘をきつく抱きしめた。あの罪のない子どもは、自分の娘だったかもしれないと思った」という。

 ヤマンさんは、他の数百万人の人々と同様に、この写真にくぎ付けになった。アイラン君は、欧州での新生活を夢見てトルコからギリシャのコス(Kos)島へ向かっていたボートが転覆した際、母親や兄と共に水死した。

 戦闘が続くシリア中部ホムス(Homs)県を逃れ、隣国ヨルダンの首都アンマン(Amman)の貧困地域に暮らす40代の母親、ウム・フセイン(Umm Hussein)さんは、この写真は自分にとってつらすぎると語る。「私たちは爆撃や破壊を目にしてきた。でも、ただシリアに生まれてしまっただけで何の罪もないあの子の写真には、私は耐えられなかった」と涙ながらに語った。

 

    2)伝えることで、思いの伝え方を『体験する』

      …同じ対象物を取ることで、それぞれのテーマに準じた思いを込めるための

       写真の撮り方、構図、光、アングル、焦点などを通して、

       伝わり方の違いがあることで、伝えるとはどういうことかを学ぶ

 

こんな感じで、写真と読解というワークショップができれば最高かなぁと。