国語学習について

令和4年度、第一回基礎学力テスト国語の問題分析(4)

じゅくちょー

本日は、論説文の分析を。

大問1、2、3は比較的簡単でした。

待ち構える、論説文はどうでしょうか?

そして、最後の作文はいかに?

基礎学の底力を味わいたいですね!

大学共通テストまで、あと95日!!

第二回基礎学力テストまで、あと37日!!

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大問4:論説文『大人のための偉人伝』より:木原 武

小説のときと同様に、文章から読まずに

まずは設問から読み、徹底的に問われていることと

問われている内容を分析解釈してから

本文の中で解答を探しに行く方式で解いてもらいたいと思います。

冒頭の2段落だけご紹介し、あとは設問を読み解くことにしましょう。

報われない努力を一つ一つ嘆いていたら、エジソンはとうてい発明王にはなれなかったことだろう。報われない努力にどう対処するかというところにこそ、その人間の素顔が現れるものなのである。

発明家に限らず、誰もが一番心がけ、願っているのは、みずからの努力が報われるということであって、有能な人間というのは、たくさん努力をする人というよりも、むしろ、報われる努力をするコツを心得た人だと言っていい。発明家としてスタートしたばかりのエジソンが早々に学んだこともこのことだった。

「大人のための偉人伝」より

グッと来る冒頭ですね。

生徒たちに本当に伝えたいことが書かれているように感じます。

(1)は、接続語選択問題。

( a ) ( b ) に入る最も適切な言葉を、次のア〜オから選び、それぞれ一つずつ記号で答えなさい。

ア:ところで
イ:それとも
ウ:ところが
エ:また
オ:たとえば

( a ) では、エジソンが「社会的発明家」と呼ばれた説明が前にあり、その後ろにはその例示がしめされています。

( b )では、「改良的発明」の説明が前にあり、その後ろには、それと対比関係にある「創造的発明」の説明があり逆説となっています。

よって、答えは「a:オ(たとえば)」「b:ウ(ところが)」です。

(2)は、傍線部の意味を答える問題。

傍線部「興味深いエピソード」とあるが、どのような点が「興味深い」のか。最もふさわしいおmのを、次のア〜エから選び、記号で答えなさい

ア:エジソンが便利で能率的なものを目指して作ったので、社会から高い評価を受けたということ。
イ:エジソンが便利で能率的なものを目指して作ったため、時間の短縮が可能になったということ。
ウ:エジソンが便利で能率的なものを目指して作ったはずが、その機械の性能が悪すぎたということ。
エ:エジソンが便利で能率的なものを目指して作ったものが、全く受け入れられなかったということ。

まずは設問の解釈と問われていることの確認から。

答える必要がある内容は、どのような点が「興味深い」のか、ということ。

ではそもそもの、「興味深い」という言葉を言い換えて解釈してみましょう。

人はどのようなときに、「興味深い」という気持ちとなるのでしょうか?

そうですね、「自分の知っていることに対して」は興味を持てませんよね。

つまり、「自分の頭の中にはないことや、実際とは逆」のことですね。

冒頭文で、エジソンは発明王というイメージに反して苦労をして来たような内容が書かれています。

このことから考えても、興味深いこととなるのはマイナスのイメージの内容です。

選択肢としてはの可能性が高くなります。

5段落を読めば、答えはおのずと「エ」であることが分かりますね。

(3)は、指示語を指し示す問題。

傍線部「これがエジソン伝の『定説』となっている」とあるが、「これ」が指す部分を本文中から探し、初めの五字を抜き出して書きなさい。

これこそ、前後から内容を見つける問題です。

この問題のやっかいなところは、「一文」抜き出しではないところです。

「これ」に該当する内容部分だけを抜き出します。

よって、余分な内容は入れないようにする必要があるのです。

算数や数学でいう「検算」のように、

実際に「これ」の部分に入れてみて違和感がない文章になれば

答えとなるでしょう。

6段落の1行目、「報われぬ努」ですね。

(4)は、内容要約問題。

傍線部の③・④について下の表のようにまとめるとき、あとの問いに答えなさい。

① 次のア〜エの発明品を、「改良的発明」か「創造的発明」のどちらかに分類し、記号で答えなさい。
ア:白熱電球
イ:活動写真
ウ:蓄音機
エ:多重電信機

② 表の( )にあてはまる言葉を本文中から七字で探し、抜き出して書きなさい。

改良的発明創造的発明
発明品
あてはまる言葉必要は発明の母発明こそは必要の母
発明のきっかけ人々の必要から生まれる( )から生まれる

少し変わった形式の問題ではありますが、

それでもとても簡単です。

大問1のbの問題を解くときに、この発明の内容は目にしています。

9段落を読めば、綺麗に書いてくれています。

改良的発明:ア、エ
創造的発明:イ、ウ

で終わりです。

②の問題も、( )から生まれるとあるので、

本文中から「〜から生まれる」という言葉を探しましょう。

同じ9段落の10行目に、分かりやすく書いてくれています。

「発明家の遊び心」から生まれる、ですね。

ここも楽勝です。

(5)も、内容要約の記述問題。

傍線部「新しい必要を創造した」について、次のように説明するとき、「 」にあてはまる言葉を、「…ことで、…」という形で、25字以上30字以内で書きなさい。

エジソンは人々を「オモチャ」に「 」ということ。

この最後の問題だけは、少し難しかったのではないでしょうか。

なぜなら、「内容を問われていることに合わせて編集させる問題」

だったからです。

9段落11〜13行目:人々はその「オモチャ」に親しむうちに、それがなくては生活できないようになる。こうして、電話や映画、蓄音機などは役に立つものとなり、人々は初めからそれを必要としていたかのように思い込む。

とあります。

設問は、

「新しい必要を創造した」

エジソンは人々を「オモチャ」に「 」ということ

となるように、「」に語句を当てはめることです。

「エジソンは」が主語です。

よって、「人々に「オモチャ」に『〜させる』」

ふさわしい形となるでしょう。

となると、「『オモチャ』に親しませる」はまず含まれます。

次に、「創造する」を言い換えると、

「なかったものを生み出す、ゼロからイチを生み出す」

という意味となります。

この言い換え表現とイコールになる内容としては、

13行目の部分ですね。

よって、

「新しい必要を創造した」

エジソンは人々を「オモチャ」に「親しませ、初めからそれを必要なものであったと思い込ませ(28字)」ということ

で、オッケーでしょう。

いい問題です。

大問5:作文

非常にテーマが面白い作文でした。

「会社の入社時に重視したことと現在重視していること(30歳未満)」

という内容をテーマにしたアンケート結果が題材として与えられています。

  • 自分のやりたい仕事ができること
  • 人間関係がよいこと
  • 会社の将来性
  • 会社の規模や知名度
  • 自分の能力を高めることができること

このようなことが、アンケート内容となっています。

なかなか、尖った題材ではないでしょうか?(笑)

書き方の手順が示されており、

二段落構成の前段には、グラフから読み取ったこと。

後段では、前段を踏まえて、進路を選ぶ上で大切にしたいと考えること。

ここまでお膳立てがあるのですから、

徳島の作文は非常に簡単であると言えますね。

ということで、4回にわたって分析を続けて来ましたが、

全体的には「非常に簡単」だったと言えると思います。

ちゃん♪ちゃん♫

たろー

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