本日、第一回の基礎学が返却されました。
今日から2回にわたって、
国語の問題分析を始めていきます。
本日は漢字などの語句の知識問題の大問1と、
小説の長文問題である大問2の分析を行います。
大問1でのミスが多いかもしれませんね。
大問1:漢字の読み書き・文法・熟語と行書の知識
今回、漢字のミスが目立ちました。
決して難しい訳ではありませんでしたが、
問題を見てみることにしましょう。
(1)は、漢字の読み。
a: 故郷が無性に恋しい。 b: 表現を誇張する。
c: 命の尊さについて諭す。 d: 思い出に浸る。
aとcで間違う子がやたら多くいました。
「むせい」と「ろん(す)」と書いたいた子も。。。
「むしょう」と「さと(す)」が解答ですね。
(2)は、漢字の書き。
a: 汚水から油分をジョキョする。 b: 飛行機をソウジュウする。
c: 包帯をマく。 d: 目上の人をウヤマう。
難易度は決して高くありません。
高校入試の「書き」に関しては、
言わずもがな『小学生での既習漢字』しか出題されませんから。
「除去」「操縦」「巻く」「敬う」
ですね。
操縦をやたら間違っていましたが。。。
(3)は、行書の書き順変化の知識を問う問題。
最近の問題は、設問文に工夫がみられますね。
次の行書で書かれた漢字を楷書で書いた場合、「鳴」と総画数が同じものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。
ア: 精 イ: 福 ウ: 理 エ: 絶 (問題では行書で表記)
行書なら、じゅくちょーも分かりません(笑)
楷書なので、14画。
昨年同様、行書から楷書に書き直したときの画数という指示を読み飛ばしている子も多かったのではないでしょうか?
答えは、「ア」ですね。
(4)は、簡単な国文法の問題。
① 次の文を単語に分け、(例)のように|で区切りなさい。
(例) 宇宙|の|謎|が|明らかに|なる。
「友人が描いた絵をじっくり見る。」
単語に分かる問題は、若干久しぶりのイメージです。
「友人|が|描い|た|絵|を|じっくり|見る。」
ミスポイントは、「描いた」のところですね。
辞書で調べる言葉が「終止形」。
「描いた」では調べず「描く」で調べますね。
「描くた」→「描いた」と、「く」が「い」に活用されています。
よって、「描い」までが、本来の「描く」です。
② 次の文の傍線部と文節どうしの関係が同じものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。
この 桃は 甘く みずみずしい。
ア 学校の プールで 友達が 泳ぐ。
イ 今日は 満月なので 明るい。
ウ 私は 理科と 英語を 勉強する。
エ 美しい 星空が 広がる。
文節どうしの関係は大きく5つの、
- 主・述の関係
- 修飾・被修飾の関係
- 接続の関係
- 並立の関係
- 補助の関係
に分けられます。
例として与えられているのは、
この 桃は 甘く みずみずしい。
(甘い、そして、みずみずしい。:並立)
ア 学校の プールで 友達が 泳ぐ。
(誰が、どうする:主・述)
イ 今日は 満月なので 明るい。
(なぜ、どんなだ:接続<理由>)
ウ 私は 理科と 英語を 勉強する。
(理科、そして、英語を:並立)
エ 美しい 星空が 広がる。
(どんな、もの:修・被修)
よって、ウとなりますね。
印象的には、大問1はそれほど難しくなく
標準的な問題と言えそうです。
正し、この分野の学習はおろそかになります。
演習をしていない生徒にとっては
ちんぷんかんぷんという可能性も否定できません。
大問2:小説『ソノリティ はじまりのうた』より:佐藤いつ子
長文から文章を読んでしまうことで、
複雑な人間関係に頭がパニックになるかもしれない内容でした。
仮にど頭から文章を読むとすれば、
人間関係を整理しながら図で描くことが効果的かもしれませんね。
『つばさ』で指導している問題の解き方は、
長文を「読まない」ことで、設問を徹底的に解釈する方法です。
ブログの文章で可能かどうか分かりませんが、
可能な限り再現してみようと思います!
長文の冒頭の前提文は、目を通しておきましょう。
夢中に慣れるものがない山東涼万は、しぶしぶ合唱コンクールの朝練に参加することにした。朝練の教室には、クラスから距離を置く天才ピアニストの井川音心、指揮者を押し付けられた水野早紀、歌に自信のない金田晴美(キンタ)たちが集合していた。
この冒頭文から、登場人物の全員が全員、合唱コンクールに対して
「負:マイナス」の感情を持っていそうだと言うことが分かります。
おそらく、この「負:マイナス」の感情から「正:プラス」の感情に
変化する何かしらの出来事があるであろうことが予想できます。
(1)は、語句の適語選択問題。
( a )( b )に当てはまる言葉の組み合わせとして最も適切なものを、ア〜エから選び、記号で答えなさい。
ア a びりっと b ぶるっと イ a ぶるっと b ふわっと
ウ a ぴりっと b びりっと エ a ふわっと b ぴりっと
ここでしてはいけないことは、選択肢も読まず本文を読むことです。
選択肢を見ると、組み合わせはあるものの
- びりっと…電気のような強い刺激をうけたようなさま
- ぶるっと…背筋が冷える、または何かしらの刺激により身震いするようなさま
- ふわっと…軽くゆるやかに動くようなさま
- ぴりっと…態度などが毅然としているようなさま
の4種類です。
( a )( b )の文章は、
合唱が始まる。背筋が( a )伸びた。
うなだれかけたときだった。突然大音量の伴奏で窓ガラスが( b )震えた。
この文章の流れで、「ふわっと」を選択する生徒はいないでしょう。
緊張感が漂う状況が読み取れます。
この時点で、イとエの選択肢はなくなり、窓ガラスがぶるっとはなりません。
よって答えは、「ウ」ですね。
(2)は、語句の知識問題。
傍線部「何くわぬ」の意味として最も適切なものを、次のア〜エから選び、記号で答えなさい。
ア 不安を抑えること
イ 緊張をほぐすこと
ウ 楽観的に考えること
エ 平然と振る舞うこと
単純な、言い換え問題です。
答えは、「エ」ですが、他の言い換えも考えてみましょう。
意味としては「物事に無関係であるかのように感情を出さない表情のこと」
ですから、
- しれっとした様子
- すました様子
- 素知らぬ様子
- 他人事のような様子
- ケロリとした様子
- 平気な様子
傍線部の語句を言い換えることは、国語の読解力向上の根幹となります。
常に、何があっても、傍線部の内容を言い換えながら
「つまり?さらに?ってことは?」
とツッコミを入れながら、
設問で使われている言葉を徹底的に解釈する訓練をしていきましょう!
長くなったので、今日はここまで!?
だいぶ忙しい上に、長くなりすぎました。
今日のところはここまでとします。
残りの(3)〜(7)の問題を明日、
アップしていきたいと思います。
ちゃん♪ちゃん♫
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