『2021年度 第3回基礎学力テスト:国語の問題分析』
今日はまず、国語の分析を行います。
塾では一年で一番の忙しさのピークでして
全体の雑感とさせていただき、
重要ポイントに絞っての解説とさせていただきます。
大問1:漢字などの語句知識・文法系は穏やかなレベルに!?
漢字の読みも書きも、難易度はぐっと下がりました。
おそらく、満点の生徒も多かったでしょう。
ここは絶対に取っておいてほしいところ。
国文法問題は、活用の種類を判断する問題。
活用の種類が異なるものを選択する系でした。
「サ変」が分かれば楽勝の問題でした。
予想通りの行書の問題は、
部首の書き順が変わるものを選択する問題。
何度も過去に出題されている、
「耳」の部首を選べばOKでした。
楽勝だったかな?
大問2:小説は解きやすい問題だった!?
従来型の長文問題とは解き方に特徴が見られる問題でした。
かなり前後関係を読み取る必要があり、
傍線部から離れた内容も見ておかなければ解けません。
どちらかといえば、設問に先に目を通した後で
全文を読んでから解答した方が正確である以上に
速く解けるのではないかと感じました。
ここにも共通テスト形式の影響が出ているようです。
いい傾向ですね。
でも、簡単ではありました。
ですが、最後の「樹の香り」と答えるのはかなり厳しいと思います。
「大きな樹」でも「きっかけ」としては整合性が取れており、
丸をあげてあげてもいいのではないかと感じてしまいました。
大問3:古文【沙石集】は、なかなかの良問!?
決して難しいというほどではありませんでした。
「四人とも喋った」という設問はとても面白く、
良問だったように思います。
「過ち」を使った内容要約問題では、
解けなかった生徒も多かったでしょう。
古文にも読解の側面が色濃く反映されてきましたね。
上位を目指す生徒たちは、ここで満点を取れるかどうかで
点数の差になったと思います。
大問4:論説文は、かなりハードだったか!?
じゅくちょーが読んでも、読み応えのなる内容でした。
考えさせられる問題ですね。
日本文化と諸外国の文化がどのような要因で違いをもたらしたか、
唸る内容でした。
設問内容はというと、
初めに「ない」の識別が出題され
これは難度が高いように感じました。
あまりこの形容詞と助動詞の識別は慣れていないはずです。
2、3と簡単な問題が続き、
設問4で「筆者はどのように理由を述べているか」という
ちょっとトリッキーな出題をしてきました。
本文の中で「私なりに言い換えると」という語句が用いられており
この点に気づけるかどうかが、勝負の分かれ目だったと思います。
設問5は、内容要約問題でしたが
さいごのモデルCの解答を選ぶのは、
本文内容をしっかりと解釈しておなければ
選べない良問だったように思います。
5-(3)の問題も同様ですね。
3回の基礎学の中では、一番難しかったと言えるでしょう。
大問5:作文に趣向が凝らされている!?
俳句を鑑賞して、自分考えを述べる
ちょっとだけ新傾向の問題でした。
というよりも、前の論説文が難しく
時間をかけられない状況でのこの作文は
生徒たちをイラ出させるものだったでしょう。
条件も細かく設定されており、
条件を満たさないまま作文を書き進めてしまった生徒もいたことでしょう。
なかなか憎いことをやってくれます。
書きやすさからいえば、イを選択すると
よかったかもしれませんが
どれを選んだとしても条件を満たすことが最優先となります。
条件を満たしやすい作品を選べるかどうかだと思います。
結果的に難易度は、中の上ほどか!?
おそらく生徒目線で考えると、
「正解かどうかの手応えがない」
といった感じでしょうか。
80点は取れてたかな?という感想で終えても
68点などは十分にあり得る問題でした。
「感覚」で国語の問題を解いている生徒にとっては
致命的なミスが連発するような雰囲気の問題構成です。
解答の根拠となる部分を見つけ出し、
「ここにこう書いているから、これが答え」と
頭の中の妄想で答えを選ばない解き方をすれば
確実に答えを選べるようになっていました。
第三回にてようやく、国語らしい問題が出題されましたね。
前の2回が簡単過ぎたので、国語はこんな感じでオッケーと
たかを括っていた生徒は大きく点数を下げたかもしれませんね。
ちゃん♪ちゃん♫
学校