国語学習について

第一回基礎学力テスト、国語の解説(2)

 

とにかく、国語は後半になるほど難しかった。

初の中3での基礎学力テスト。

しかも、その一教科目の国語。

得意な子ほど、試験中の焦りは大きかったと思います。

 

じゅくちょー
じゅくちょー

どーも、塾講師歴17年、36歳3児のパパで認定心理士、じゅくちょー阿部です。

 

では、後半の解説を!

 

正直、解答を選ぶ際に私自身も「決め手に欠ける問題」がありました。

本文内容は読みやすい小説です。

ですが、問題の出題レベルは非常に高い!

 

では、解説していきましょう。

問1は、「第一レース・第二レース・第3レース」の登場人物の名前を書き抜く問題。

特に難しくはありません。

 

問2が、難問。

『何かを始める時の自分がいちばん(Ⅰ)で、そしていちばん(Ⅱ)だ。』

それぞれのカッコに相応しい語句の組み合わせを選択する問題。

国語の出題は、読む人によって答えが違っては問題としてゼロ点です。

必ず答えとなる根拠があり、誰がどう読んでも「これしかない」という解答が導き出せるようになっています。

ですが、この問題は「う〜ん、どうなのコレ?」といった感じでした。

解答を見て、「まぁ、答えはそれだろうけど、根拠はどこ?」という感想。

何も考えずスッと答えを選べた生徒は楽だったかもしれません。

裏読みして、慎重になった生徒は時間が取られた問題だったでしょう。

 

問3は、会話並べ替え問題。

特に難しくはありませんでした。

3文を並べ替えるのですが、それに続く4文目の話者を特定していれば、何の事は無い問題です。

 

問4も厄介でした。

(1)は、標準的な読解問題。

なぜ傍線部のような行動になってしまったのかを答えるだけ。

(2)が最近では徳島県の問題では、あまり見ない問題です。

「本文中の描写をもとに、自分で考えて〜

「自分で考えて」ということは、解答はフリーダムでしょうか?

違いますね。

「本文の描写を根拠に」ということなのです。

「次第に笑い声が沈黙へと変化した理由」を答えるのですが、完全に内容要約のセンスが問われます。

まとめ直して、表現せよ。

ここでも新学力の指標である、「思考力・判断力・表現力」を問うてきているわけです。

 

問5は、「どのような希望か」を答える問題。

コレは読解テクニックの1つ、「最初にケツに置く言葉を決めてから、上へ上へと指定文字数へと足していく」方法を使えば問題ありません。

 

問6は、「ボクは目をつむった」理由を四択の中から選ぶ問題。

コレも読解テクニックの1つの、「細かく区切って、◯△×をつけて判断」を使えば楽勝です。

 

問7も、問6同様のテクニックを使って、本文の内容について最も適切なものを選ぶだけの問題です。

 

古典も傾向が少し変わっていた!

 

大枠は同じなのですが、中身の問い方が嫌らしい出し方でした。

問1は、いつも通りの現代仮名遣いに変換する問題。

「あはむ」と「こひねがふ」と極々標準的なレベル。

 

問2は、助詞の用法の判断問題。

四つの中から、「の」の意味・用法の違うものを1つ指摘する問題でした。

古典文法における助詞の「の」の役割は、下の通り。

助詞「の」の用法

  1. 主語を示す。
    「紫だちたる 雲の(が)ほそく たなびきたる」
  2. 連体修飾語を示す。
    「筒中光たり」
  3. 同格であることを示す。
    「柚子の木の(にある)、枝もたわわに。。。」

この判断ができるかどうかでした。

文法を疎かにしている生徒は、ここまでで国文法と古典文法で9点ほど落としていることになりますね。

 

問3は、「たとひ(=例え)」の内容の最初と最後の3文字を抜き出す問題。

それほど難しくないのですが、古典独特の文節が判断できずに最後の3文字の方を間違う生徒は多いですね。

 

問4は、古典の文章の中から「麻」の成長する際の性質を抜き出す問題。

コレは中々いい問題でした。

高校ではもちろん当たり前の標準問題ですが、中学古典では知ってる知識を本文の中から問い直すことが問題の主流を占めます。

古典で書かれた文章の内容を理解して読むことができなければ、解けない問題です。

出題者は意欲的な問題を作ってくれたように思います。

 

問5は、「麻と蓬[ヨモギ]」を人に例えた表現を抜き出す問題。

コレはそれほど難しくなかったのではないでしょうか?

人に例えていますので、どうしても目立ち分かり易い表現になりますね。

 

問6は、「麻の中の蓬」を説明したこの古典本文から、このことわざの意味を答える問題。

「影響」という指定語使い、「〜という意味」に繋げます。

コレも意欲的な問題ですよね。

古典で書かれたことわざの成り立ちを、現代語訳に頭の中で変換して意味をまとめ直して表現する。

「うーん、あっぱれ!」

時間をかければ思考力のある生徒は解けます。

ですが、この後ろには作文が控えており、ここまでで時間を消費しすぎてしまっていれば焦って解けるものも解けなくなってしまいます。

 

完全に時間との戦いに勝利せねば、80点を超えることが難しい問題でした。

 

最後に控えるのが作文!

従来の傾向からは、ここも若干の変更がありました。

真っ先に作文を書くのではなく、まずは資料を読み取りまとめ直す問題があります。

簡単です。

ですが、時間がなく、焦ってしまえば足元をすくわれる可能性はあります。

 

そして、本丸の作文を書き始める前にも条件があり、「アドバイスをする際の観点」を記入してから作文が始まります。

塾内生でも、ここを書き飛ばしてしまった生徒がおり、条件次第では大きく減点対象になるかもしれません。

作文自体の難易度は高くはありません。

ですが、時間が問題です。

 

とにかく、時間との勝負の試験でした!

 

国語の講師としては、内容の変更は好意的に受け入れられます。

「いい問題」でした。

大問3の小説のある1問を除いては(笑)

 

第二回でも、このレベルのでの出題が続くようなら、徳島県の求める国語力というものの基準が見えてきますね。

はっきり申し上げましょう。

『国語、がっつり対策しないとヤバいじゃね〜!?』

 

塾内でも、カリキュラムにテコ入れが必要なようです(汗)

ちゃん♪ちゃん♫

 

じゅくちょー
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それでは、今日はこのあたりで。失礼しま〜す!

 

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