基礎学力テスト

令和2年度、基礎学力テスト理科の問題分析(4)

 

理科の問題分析4回目は、今回最高難度の「化学」!

悔しいかな、「難しかった」と言わざるを得ません。

小学算数で基本的には理科の計算は全て解ける、

これが信念で指導してきました。

ですが、中学数学を使った方が分かり易い問題が出題され

非常に悔しい思いをしています(笑)

中学受験の、「つるかめ算」や「面積図」、

「消去算」を使えば解けます。

でも、中学受験を経ていない生徒にとっては

余計にわかりづらいのです。

もう完全に、暗記だけでできる時代は終わった!

 

じゅくちょー
じゅくちょー

どーも、塾講師歴17年、38歳3児のパパで認定心理士、上位公立高校受験・国公立大学受験専門塾、じゅくちょー阿部です。

  • 本年度の入塾生は、満席となりました
  • 来年度の春期講習会からのご入塾ご予約は10名(仮)の予定です。
  • 日曜セミナー『国公立大学:二次対策化学・物理・生物』は、10月4日(日)から全8回で開講します。

 

大問5<化学>:水溶液の性質(質量パーセント濃度関連)

 

みる生徒が見れば、小学算数です。

ですが、その小学算数の「原理・概念」がわかっていなければ

おそらくチンプンカンプンとなってしまうのかもしれませんね。

 

(1)は、語句知識問題。

「塩化ナトリウム水溶液は混合物であるが、次のうち混合物はどれか?」

ア:空気 イ:塩素 ウ:二酸化炭素 エ:塩酸 オ:酸化銅

混合物理解するためには、まずは純物質を理解しておくといいでしょう。

純物質とは、簡単に言えば化学式1つで表現できるものです。

例えば、水H2Oや酸素O2、窒素N2などですね。

そして混合物というのは、純物質がいくつか混ざってできたものです。

混合物は化学式をいくつか使わないと表現できないというわけです。

混合物とは何か、純物質との違いは以上。

ということは、「ア」はもちろんとして、「エ」の塩酸も該当します。

塩酸は、水に塩化水素が解けたものを指しますからね!

 

(2)は、質量パーセント濃度の原理を問う問題。

Aのビーカーの塩化ナトリウム水溶液は何gか?

A: 塩化ナトリウム10gを溶かした質量パーセント濃度10%の水溶液

小学校で、「割合」につまってしまってここまで来てしまってはいませんか?

割合はもちろん、簡単な単元でもなく概念でもありません。

では、割合を簡単に考えてみることから初めてみましょう。

割合はシンプルに『何倍であるかを考えること』となります。

 

例えば、塩化ナトリウムがA:100gとB:20gあったとしましょう。

AはBの何倍の量がありますか?

もちろん、5倍、これが割合です。

これが割合の考え方のスタートとなります。

では、この5倍という数字はどのようにして出てきたのでしょうか?

 

それは、100g÷20g=5という数式から導き出されたものです。

ところで、この数式にはどのような意味があるのでしょうか?

言葉にしてみましょう。

「100gの中に、20gはいくつ分含むことができるのかな?5個分だよ。」

となります。

 

では、「20gは100gの何倍ですか?」と問われればどう考えるのでしょうか?

先ほどの式と同様に数式を作ってみましょう。

20g÷100g=0.2となり、この数式の意味するところは

「20gの中に、100gをいくつ分含むことができるかな?0.2個分だよ。」

ということになりますね。

この考え方を発展させたものが、「歩合」「百分率」の考え方です。

 

今一度問題を見てみましょう。

Aのビーカーの塩化ナトリウム水溶液は何gか?

A: 塩化ナトリウム10gを溶かした質量パーセント濃度10%の水溶液

質量パーセント濃度10%という言葉を、別の言葉に置き換えてみましょう。

「全体(水と食塩が混ざったもの)を100個の目盛(=100%)に分けた10目盛分(=10%)が、食塩だよ。」

こう考えると、10目盛分の食塩が10gで、全体となる食塩水は何gかと聞かれているだけです。

簡単じゃないですか?

100目盛の中に、10目盛はいくつ分入りますか?

もちろん、「100目盛÷10目盛」=10個分です

ということは、10目盛分の食塩が10gですからこれが10個分集まると、

答えは、「100g」となりますね。

 

少し、応用させてみましょうか?

Aのビーカーの塩化ナトリウム水溶液は何gか?

A: 塩化ナトリウム50gを溶かした質量パーセント濃度25%の水溶液

もう大丈夫ですね?

 

(3)も、質量パーセント濃度の原理を問う問題。

Bのビーカーの塩化ナトリウム水溶液の質量パーセント濃度は何%か?

B: 塩化ナトリウム25gを水100gに溶かした塩化ナトリウム水溶液

まず、塩化ナトリウム水溶液という言葉を分解しておきましょう。

「塩化ナトリウム水溶液=塩化ナトリウム+水」です。

ということは、「25g+100g=125g」となり、

125gの塩化ナトリウム水溶液が存在していることになります。

 

ここまでが前提。

では、さっきと同様にまずは言葉で考えてみましょう。

「25gの中に、125gをいくつ分含むことができるかな?0.2個分だよ。」

ということになりますね。

割合で考えると「0.2」となりますが、パーセント濃度は「百分率」です。

よって、「20%」が答えとなります。

 

(4)も、質量パーセント濃度の原理を問う問題。

Aのビーカーの塩化ナトリウム水溶液20gをとり、水を加えて質量パーセント濃度を2%にした塩化ナトリウム水溶液を作った。このときに加えた水は何gか?

Aの塩化ナトリウム水溶液の質量パーセント濃度は10%との条件。

ということは、Aが20gということは、食塩の量は

「20g×0.1=2g」となります。

ということは、全体に対して2gが2%となるように水を加えれば良い訳です。

全体を100目盛に分けた2目盛分という意味が2%の意味です。

ということは、全体が100gとなればいいわけですから、

与えられている塩化ナトリウム水溶液が20gです。

そこに、「80g」の水を加えれば、全体100gの食塩水の出来上がりです。

答えは、「80g」ですね!

 

(5)は、実験器具の使い方の知識問題。

この問題はシンプルでした。

「ろうと」を使った分離の実験方法の正しいものを「イラスト」から選択する問題でした。

ビーカーからガラス棒を伝わせて溶液をたらし、ろうとに流し込む。

そして、ろうとの口の先の長い方を、ろうとの口先に用意したビーカーのかべに伝わせるように流し入れる。

答えは、「エ」となります。

ふぅ、ここまででちょっと疲れちゃいました(笑)

明日に最後の一問を残しておきましょうかね。

休むのも大事ですから(←自分には甘い)

ちゃん♪ちゃん♫

 

じゅくちょー
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それでは、今日はこのあたりで。失礼しま〜す!

2020年度『つばさ』の授業日程は、ここからご確認できます。

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