国語学習について

第一回基礎学力テスト、国語の解説(1)

 

教室のドアを開けて入ってくる中3生の顔。

半ニヤケなら「まずまず」の結果。

目をそらして下を向いているなら「撃沈」。

「先生、聞いて〜!」なら、『大成功』!

 

じゅくちょー
じゅくちょー

どーも、塾講師歴17年、36歳3児のパパで認定心理士、じゅくちょー阿部です。

 

とにかく国語が難しい!

 

まず、ご情報として最近全国の高校入試で流行中の人気小説家をご紹介します。

『森博嗣』さんです。

2019年度入試においては、青森県・長野県・奈良県の3県で出題されました。

しかも、『読書の価値』という著書からです。

何を隠そう、今回の基礎学に出題された評論文は『読書の価値』でした!

今回森博嗣さんの著書から出題されたことで、別の図書も目を通しておいて損はないかもしれません。

『自分探しと楽しさについて(集英社新書)』

『科学とはどういう意味か(幻冬舎新書)』

『孤独の価値(幻冬舎新書)』

氏の思考の射程範囲は非常に広く、かつ中高生にとって背伸びすればギリギリ届く範囲の言葉を使っています。

知識や教養を深める際にはもってこいのオススメ書籍ですね。

 

基礎学の形式が、入試形式に!

 

去年度の第三回基礎学力テストから、基礎学の問題形式が徳島県の高校入試形式へと変わりました。

大問1:漢字にまつわる語句の知識

大問2:評論文(要約を中心とした表現力を問う新傾向)

大問3:小説文(読み取りを中心とした判断力を問う新傾向)

大問4:古典(単純な知識系だけでなく、思考力を問う新傾向)

大問5:作文(資料読み取りを中心とした、例年通りの標準問題)

今回の第一回の国語の問題も、上記の出題傾向に変更されていました。

 

では問題を見てみましょう!

大問1から解説しますね。

漢字の知識に関しては、問1は読み、問2は書きでした。

読みでは「錦(にしき)」が若干難しいかな、といった具合。

書きでは、ご存知の通り小学6年間の漢字の範囲しか出されません。

これが難しいなら、漢検3級対策教材をすることをオススメします。

 

そして、第一回では久しぶりの敬語の知識。

尊敬語と尊敬の助動詞の2つを被らせてはいけないという初歩的なものでした。

ですが、謙譲語との区別も上記の知識もないとすれば間違ったかもしれません。

 

最後は、行書の知識です。

「しめすへん」と「ころもへん」との行書に関する知識でした。

これも簡単でしたかね。

 

大問2が、『森博嗣』『読書の価値』

全体的な問題のレベルで考えると、標準かな、と。

塾で国語読解の指導をしている生徒たちにはそう感じるでしょう。

ですが、読解テクニックを使わないで解くなら、簡単ではありません。

本文の内容は、中学生にはかなり難しく感じられるかも。

 

まず問1は、文法の品詞と活用を答える問題。

ごく普通のレベルです。

ですが、文法対策をしていなければチンプンカンプンでしょう。

 

問2は、相応しい接続詞を答える問題。

前後の文章構成を考えれば、逆接を導き出せると思います。

 

問3は、文章の切り替わりを判断する問題。

これは文章全体の構成を抽象的に広く捉えることができなければ、難しかったかもしれません。

前半は、「なぜ人は人と『会話』をするのか?」。

後半は、「なぜ人は本を『読む』のか?」でした。

その切れ目が、「話す」から「読む」に切り替わっている境目を見つければOKです。

 

問4は、傍線部の「僕は認識していない」の考えの根拠を抜き出す問題。

ポイントは2つ。

「僕は」とあるので、一般論ではなく主観的な筆者の考えだけを導きます。

そして、「何を」認識していないのかを明確にすることです。

読解テクニックの真骨頂的な問題でしたので、それほど難しくはありません。

ですが、ポイントを押さえずに回答を考えるならば、難易度は跳ね上がるでしょう。

 

問5は、「本選びの極意」として、本文を要約した問題です。

最近の新傾向問題でよく出されるようになってきました。

(1)は「体験」という言葉を用いてまとめ直す問題。

この手の問題は解き方は2パターンです。

まずは本文から「体験」という言葉を探し出すこと。

もう一つは、「体験」を別の言葉に言い換えた「表現」を探し出すことです。

例えば、「経験」や「身に起こったこと」、「肌に感じたこと」などでしょうか。

この問題では、「体験」がそのままありました。

あとは、ケツに「体験」を持ってきて、上へ言葉を足していくだけです。

 

(2)が難しかった!

『「未知」とは、(Ⅱ)という感覚であるべし。』

『「確認」とは、(Ⅲ)という気持ちである。』

かっこを埋める問題でしたが、ポイントを押さえず解くと答えは出ないでしょう。

ポイントは、「感覚」「気持ち」です。

本文では、「感覚」ではなく「〜という感じ」に置き換わっていました。

もう一方は、「気持ち」ではなく「という心理」でした。

これらに気づけば、解けたも同然なのですが、前半はかなりの要約技術が必要です。

ここは間違っても仕方がないかなと思いましたね〜。

 

長くなりました、今日はここまで!

 

では、明日は残りの解説をしてみようと思います。

小説も古典も、難易度は非常に高かったです。

平均点は30点ぐらいになるかもしれませんね〜!

 

ある中学校では、70点台が最高点だったらしいです(驚)

ちゃん♪ちゃん♫

 

じゅくちょー
じゅくちょー
それでは、今日はこのあたりで。失礼しま〜す!

 

2019年度『つばさ』の授業日程は、ここからご確認できます。

次回のイベント情報は、こちらの記事を!

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